おやつと聞くと、どんなものを思い浮かべますか? 今回取り上げるのは、スイーツメディア「ufu.」の編集長が長年作りたかったという“みんなで向き合って”考えるクッキー缶。
コーヒーとおやつをテーマに、お菓子のことなら何でも知っている編集長と、お菓子が大好きなイラストレーター、コーヒー界に革新を起こすバリスタ、新進気鋭のパティシエによって作られました。
そのクッキー缶の名は、『hibi no oyatsu~日々のおやつ』。おやつとコーヒーを愛するみなさんに、美味しいものがもたらす日々の幸せを語っていただきました。
お話を伺ったみなさん
さかざきちはる(坂崎千春)さん
絵本作家・イラストレーター。1998年よりフリーのイラストレーターとして活動。JR東日本「Suicaのペンギン」、千葉県のマスコット「チーバくん」、ヤマトホールディングスの『クロネコ・シロネコ』などのキャラクターデザインを手がける。好きなおやつはプリン、飲み物はミルクティーやカフェオレ。
三木隆真さん
「KOFFEE MAMEYA -Kakeru-」ヘッドバリスタ。大学の建築学科を卒業したのち、什器メーカーの営業として3年間勤めてからコーヒーの世界へ。「ジャパン バリスタ チャンピオンシップ(JBC)」をはじめ、コーヒーにまつわる各種大会の審査員も務める。3食スイーツを食べたいほどの甘いもの好き。
大澤智弥さん
スイーツメディア「ufu.」所属パティシエ。「レストラン シェ・イノ」「ホテル雅叙園東京」「アン グラン」など数々の名店で腕を振るった経歴をもつ。現在は「Galet Galet(ガレガレ)」をはじめとする複数のスイーツブランドで活躍。仕事にコーヒーは欠かせない。
坂井勇太朗さん
スイーツメディア「ufu.」編集長。年間1,000以上のスイーツを食しており、SNSの総フォロワー数は3万人以上。メディア事業のほか、地方創生やメーカーとの商品開発などにも取り組む。好きなスイーツはショートケーキとチョコレート。
生活の中にあるおやつとコーヒー
坂井:一緒にクッキー缶を作るなかで、それぞれの人のおやつに対する愛情を強く感じて。この会では、みなさんと「日々のおやつ」についてざっくばらんに話したいな、と思っています。早速ですが、普段食べているおやつについてお聞かせいただけますか?
坂崎:私は、15時くらいに“ちょっと一息”のような感じで食べることが多いですね。街中のカフェで食べることもありますし、スーパーで買ってくることもあります。昔ながらの固めの仕上がりが好きで、『成城石井』のプリンをよく買っていますね。
坂井:そうなのですね。ドリンクは、どんなものを合わせるのでしょうか?
坂崎:ほとんどコーヒーです。『椿屋珈琲』で豆を買って、ミルで挽くことが多いですね。牛乳も好きなので、たっぷりミルクを入れて飲みます。
坂井:すごいですね。手間をかけて、丁寧に楽しまれているというか。
坂崎:全然そんなことないですよ!忙しいときは、ドリップコーヒーも活用させてもらっています (笑)
坂井:三木さんといえば、コーヒーのプロフェッショナルですが。おやつを食べることはありますか?
三木:僕は甘いものが好きなので、休日は3回食べることもありますね。ごはんは食べたけどデザートだったら別腹で入る、みたいな感じで得した気分になります(笑)コンビニスイーツも食べるし、お店でケーキを楽しむこともあるし、夜はアイスを買って摂取して…ですね。
坂井:それは、やはりコーヒーと一緒に?
三木:えっとね…。
坂井:違う?(笑)
三木:家で食べるときは、お茶か紅茶をあわせることが多いですね。コーヒーは仕事でもあるので、味の良し悪しにこだわりたくなってしまうというか。甘いものがあるとどんな飲み物でも美味しくなるので、こだわりすぎずに楽しめるのもいいところだな、と思っています。
坂井:大澤くんはお菓子の作り手だけど、おやつとはどんなふうに向き合っていますか?
大澤:やっぱり、作ったスイーツを試食する機会は多いですね。あと、「どんなお菓子があるんだろう?」と研究のために食べたり。毎日いろんなものを作って試している分、ちゃんと食べる時間はあまりないかもしれない。
でも、コーヒーは毎日飲みますよ。いつも、ペットボトルに入った大きなサイズのものを買っています。
三木:コーヒー、お好きなんですね。カフェインを摂取するために飲むことが多いのでしょうか?
大澤:そうですね。仕事中はエネルギーチャージというか、カフェインを摂る目的で飲んでいます。大容量のペットボトルを買っていますね。
ただ、朝に時間があるときは、自分で挽いたりもして。リフレッシュとしても楽しんでいます。
(広告の後にも続きます)
コーヒーは、いろんな人とつながれるツール
坂井:そもそも、三木さんがコーヒーに熱中したきっかけは何だったのでしょうか?
三木:もともとは、僕はコーヒーが飲めなかったんです。大学生の頃にフラペチーノは飲んでいたのですが、東京に来て初めて「美味しい!」と心から思えるコーヒーに出会うことができて。それで夢中になって、湿度や気温による微調整や、淹れ方を研究したのがきっかけですね。
三木:コーヒーって、国境なく誰かと通じ合えるツールだと思うんです。僕も、コーヒーに関する友人は日本よりも海外のほうが多いくらいで。リラックスするために飲む人もいたり、気分を高めるために飲む人もいたり、多様性を感じられるのも面白いと感じています。
坂井:本当に奥が深いですね…。僕はお菓子と一緒にブラックで飲むことが多いのですが、“コーヒーの味を生かした本当に美味しいお菓子”って、意外とまだ世の中に少ないんじゃないかと思っていて。それが、このクッキー缶のアイデアのもとでもあるのですが。
三木:たしかに、何と合わせても美味しくなる分、あまり追及されてこなかったのかもしれないですね。
大澤:試作でも、だいぶ苦労しました。三木さんにコーヒー豆を2種類送ってもらって試しましたが、品種によってかなりお菓子の仕上がりが違って。
飲みごたえがあるコーヒーの豆だと味にもずっしりした感じが出るとか、さっぱりしている品種だと、香りは特徴的だけど味は重たくならないとか。どうやったらコーヒーの風味を一番引き出せるか、試行錯誤しましたね。
三木:今回の缶に入っているバーチ・ディ・ダーマって、イタリア語で「貴婦人のキス」という意味がありますよね。それを選んだのは、別に貴婦人とかは関係ない?(笑)
大澤:関係ないです(笑)コーヒーの味をちゃんと楽しんでもらうにはどうしたらいいか?を考えた時に、「豆そのものを使った何かをサンドしたらいいんじゃないか」と思いついて。あとは、缶なので日持ちするものがいいな、と。それで、バーチ・ディ・ダーマを選びました。