非正規雇用者の増加
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国税庁の「令和4年分民間給与実態調査」によると、民間給与所得者の平均給与は458万円で、前年比2.7%増となりました。この数字は過去10年で最高水準となっています。
平均給与を雇用形態別にみると、正社員は523万円、正社員以外(非正規雇用)は201万円と大きく差が開いています。非正規雇用者の数は年々増加しており、雇用者の約4割は非正規雇用者。2023年には2005年の約1.3倍になりました。正規雇用者の数はほぼ横ばいなので、非正規雇用者数だけが増加し、平均給与の下落につながっていると言えます。
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支出の大きいライフイベントが30~40代に集中
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賃金は上がらず、税負担率は上昇。そんな中で、働き盛りである30~40代に貯蓄ゼロ世帯が多いのは、支出の多いライフイベントの重なる時期にあたる、ということも関係しています。
人生三大支出と言われる「教育費」「住宅購入費」「老後資金」。この中で、教育と住宅購入というライフイベントが発生しやすい年代が30~40代です。
日本FP協会の「主なライフイベントにかかる費用の目安」では以下のようになっています。
教育資金 約1097万円
(子ども1人あたりの総額。幼稚園から高校まで公立、大学のみ私立の場合)
住宅購入費 約3719万円
大きな支出が発生するライフイベントが重なることで、貯金額が減少。その結果貯蓄ゼロになってしまう世帯も多いのです。