世の中にはいろいろな形で生活している夫婦がいますが、外国人の妻をもらった場合はカルチャーショックを体験することもあるようです。今回、そんな外国人妻との不思議な夫婦生活を明かしてくれたのは、北関東で中古自動車販売を手掛けている、浅野健太さん(仮名・29歳)です。
◆地元のスナックで出会った南米出身の妻
浅野さんは、高校を卒業してから父親が創業した中古車販売会社に入社。社員は4人ほどの小さな会社ですが、2年前から経営を引き継ぎ社長として奮闘しています。そんな浅野さんは、社長になる数ヶ月前に南米出身のAさんと結婚したそうです。
「Aとは地元のスナックで知り合って、半年くらい交際して結婚しました。年齢は自分よりも3歳年下で、スタイル抜群でエキゾチックな顔立ちに一目惚れしてしまいました。日本人女性と違い愛情表現も豊かで、すぐに虜になってしまい結婚へ。はじめ、親父は会社の経営なども考えて日本人の嫁さんにしてほしいと反対していましたが、自分が説得してなんとか結婚を許してもらいました」
◆スナックで働くことがストレス発散?
Aさんにぞっこんで、結婚までまっしぐらだったという浅野さん。文化の違いを感じながらも、結婚生活は楽しくすごしているようです。
「食事は、妻が日本食が好きなので和食を多く作ってくれ、あまり困っていません。たまに南米の料理も作ってくれて、あまりお店では食べられない本格的なもので嬉しいです。それに、結婚前には日本語学校にも通っていたので会話も問題がない。年に2回、妻の実家に帰省する際に旅費がかなりかかるのが痛いくらいで、基本的には問題なく生活しています」
順調な結婚生活を続けている浅野さんですが、一つだけ夫婦の間でトラブルがあったとか。そのきっかけは、奥さんの夜の仕事の復活にあったようです。
「妻は、昼間は会社の事務を手伝っているのですが、半年前から週2回のペースで昔いたスナックで働いているんです。会社もそんなに大儲けしているわけではないですが、パートをしなければいけないほどに家計が苦しいわけではない。どうも、スナックで働くことで日ごろのストレスを発散しているようなんです」
◆「男遊びがしたいのか?」予想は的中…
スナックといえば基本的には女性が男性客の「接待」をするお店。奥さんはお酒が好きで夜の仕事を再開したと浅野さんに話したようですが、実は他の目的があったのだとか。
「正直、スナックでの仕事を再開すると聞いたときは浮気を疑いました。というか、男遊びがしたいのかなと勘ぐったわけです。その予想は的中して、スナックが大好きな友人が飲み歩いている時に、妻が若い男とホテルに入ったところを見たと言うんです。すぐに妻を問いただすと、お酒で覚えていないけどホテルに行ったことはあると、あっさり認めたんです。それは浮気だから離婚すると話すと、逆ギレして『愛と性行為は別だ!』と熱弁してきたんです」
◆離婚するようなトラブルはないはず…
文化の違いなのか、性行為はスポーツだと主張したという浅野さんの奥さん。浅野さんへの愛がなくなったわけではなく、遊び相手には全く愛情はないので連絡先も交換しないと自分の行動を正当化したそうです。
「確かに、話し合いを重ねると妻は本気で自分を愛していることは納得できた。ただ、どうしても男遊びもやめられないと主張する。それに、小さい会社とはいえ日本の社長と結婚したということに、彼女の両親が喜んでいて離婚は絶対にしないと言うんです。もし離婚するならあなたを殺してわたしも死ぬと激昂して。あまりの剣幕に、仕方なくなし崩し的にスナックで今後も働くことを了承したんです」
奥さんがワンナイトの相手に本気になる心配はないのかと聞くと、意外な答えが返ってきました。
「妻は自分と2人のときは愛情表現が激しいですし、心から愛しているのを感じられる。故郷の親のこともありますから、相手の男に本気になって離婚するようなトラブルは起こすわけがないから安心です」
世の中の大半の夫婦は、パートナーが他の異性と肉体関係にあれば、それが離婚の原因になることが多い。ただ、浅野さん夫婦は、そんなピンチを乗り越えて、奇妙な夫婦関係で愛情を深め合っているようです。
<TEXT/高橋マナブ>
―[奇妙な男女関係]―
【高橋マナブ】
1979年生まれ。雑誌編集者→IT企業でニュースサイトの立ち上げ→民放テレビ局で番組制作と様々なエンタメ業界を渡り歩く。その後、フリーとなりエンタメ関連の記事執筆、映像編集など行っている