希少な宝石の数々、クリエイティビティー、そして緻密(ちみつ)な職人技――。ハイジュエリーの世界には各メゾンのあらゆる要素が凝縮している。パリで6月にハイジュエラーが発表した、豪華な新作コレクションの数々を現地からお届けする。
フレッドが披露したのは「MONSIEUR FRED IDEAL LIGHT(ムッシュ フレッド アイディアルライト)」と題したエネルギッシュなコレクションだ。アーティスティックディレクターのヴァレリー・サミュエルが今回のコレクションの着想源としたのは、創業者フレッド・サミュエルが幼少時代を過ごしたアルゼンチンの鮮やかな色彩とにぎわいだ。フレッドにとって「光」は、創造性を刺激し、カラーストーンへの情熱をかき立ててきた存在。フレッド・サミュエルの幸せな日々をたどりながら、理想的な光を探求した。
「Blazing Audacity(燃えるような大胆さ)」
色とりどりに装飾された家が並び、にぎやかな空気が漂うラ・ボカ(ブエノスアイレスの一地区)の光景は、燃えるような赤・オレンジ・ピンクのニュアンスを持つ「Blazing Audacity」コレクションに落とし込まれた。鮮やかなオレンジが美しいラウンドカットのスペサルタイトガーネットとクッションカットのレッドスピネルをメインにあしらったリングは、この地で生まれたとされるアルゼンチン・タンゴをペアで踊っているかのよう。
リング(ホワイトゴールド、ダイヤモンド、スペサルタイトガーネット、レッドスピネル、ルベライト、マンダリンガーネット)
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「Exalting Joy(高揚する喜び)」
「Exalting Joy」セットのインスピレーションになったのは、豪華なカーニバルの伝統衣装に使われる幾何学的な模様の生地だ。ホワイトゴールドをベースに、ブリリアントカットダイヤモンドで囲んだネックレスは、刺繍(ししゅう)のような繊細さとリズミカルな軽やかさを併せ持つ。16.96カラットのオパールは光の加減により輝きが変化し、妖艶(ようえん)な印象。2つのネックレスとブレスレットに形を変えることができる、変幻自在なデザインだ。
ネックレス(ホワイトゴールド、ダイヤモンド、ターコイズ、オパール、インディゴライトトルマリン)