今年で創業170年を迎えたオランダの老舗ジュエラー「ロイヤル・アッシャー」。創業以来、ダイヤモンドを最も輝かせるために進化を重ね、革新的なダイヤモンドカットの開発など、歴史に残る数々の偉業を成し遂げてきた。
オランダを象徴するオレンジの彩りをアクセントに
オランダのナショナルカラーにちなんだオレンジダイヤモンドとホワイトダイヤモンドをペアシェイプにカット。大粒の石と優美な曲線のデザインが調和するラグジュアリーな存在感あふれる逸品。
“ペアシェイプ オレンジダイヤモンド リング”¥6,930,000[Pt×YG×オレンジダイヤモンド(0.51ct)×ホワイトダイヤモンド(0.77ct)×メレダイヤモンド(計0.64ct)](ロイヤル・アッシャー/ロイヤル・アッシャー・オブ・ジャパン)
1958年にオランダを訪問したエリザベス女王は、オランダのユリアナ女王の案内で、アッシャー社のダイヤモンドカット、研磨を行う工場を見学
ダイヤモンドをカット、研磨する会社として、1854年にアムステルダムで創業した「ロイヤル・アッシャー」。以来、ダイヤモンドが誇る最大の輝きを導き出すため、1世紀以上もの歳月をかけ、新たなカッティング技術の開発に注力してきた。1908年には、世界史上最大、3,106ctのダイヤモンド原石「カリナン」のカットに見事に成功。美しく研磨された「カリナン」は、英国王室が受け継ぐ至宝となり、1953年にはエリザベス女王、そして昨年はチャールズ国王の戴冠式で使用された大英帝国王冠と王笏(おうしゃく)に飾られていることでも有名だ。
〈左〉「カリナンⅠ世」を飾った王笏(おうしゃく)、〈右〉「カリナンⅡ世」がセットされた大英帝国王冠
その「カリナン」をカットした伝説のダイヤモンド・カッター、3代目のジョセフ・アッシャーが1902年に開発した58面体の「アッシャー・カット」は業界に新風を吹き込み、一世を風靡。当時はアッシャー社のオリジナルカットとして特許を所有していたものの、業界の発展のために特許を更新しなかったため、その模範的なスクエアカットは、世界中の名門ジュエラーの間で広まっていく。
〈左〉昨年5月にロンドン、ウェストミンスター寺院にて執り行われたチャールズ国王の戴冠式にて、「カリナンⅡ世」がセットされた王冠と「カリナンⅠ世」を飾った王笏(おうしゃく)を着用 © WPA Pool / Getty Images〈右〉9個の「カリナン」を所有する英国王室の君主だったエリザベス女王。王室の重要行事や記念すべきイベントでは「カリナンⅢ世」と「カリナンⅣ世」を組み合わせたブローチ「グラニーズ・チップス」を好んで着用していた ©Mark Cuthbert / Getty Images
その後も類まれなるダイヤモンドのカッティング技術を武器に成長を続け、自らの名を冠したダイヤモンドジュエラーへと進化を遂げた「ロイヤル・アッシャー」。1980年と2011年の二度に亘り、長年の功績と信頼が称えられオランダ王室から「ロイヤル」の称号を授けられ、唯一無二の名門ジュエラーへと上り詰めた。今年で創業170年を迎えてもなお飛躍を続ける「ロイヤル・アッシャー」の魅力から今後も目が離せない。
オランダのウィレム=アレクサンダー国王がマキシマ王妃(左)に贈った婚約指輪(右)は、オランダのナショナルカラーであるオレンジのダイヤモンドが主役。オーバル形のオレンジダイヤモンドは、「ロイヤル・アッシャー」によってカットされた
〈画像左から〉© P van Katwijk / Getty Images、© Chesnot / Getty Images
・リタ、マイク・アッシャー共同経営者が語る創業170周年を迎えた「ロイヤル・アッシャー」の魅力