鳥の羽根のような繊細で美しい葉を持つ、ネムノキ。夕方にはその葉を閉じて眠る姿を見せることで知られ、初夏にはふわふわとしたユニークな花も楽しめます。この記事では、ネムノキの基本情報、名前の由来・花言葉、特徴のほか、育て方、主な品種、豆知識など、幅広くご紹介します。

ネムノキの基本情報


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植物名:ネムノキ
学名:Albizia julibrissin
英名:Persian silk tree、pink silk tree、mimosa tree
和名:ネムノキ(合歓木)
その他の名前:ネム、ネブ、ゴウカン、ネブタノキなど
科名:マメ科
属名:ネムノキ属
原産地:日本、朝鮮半島、中国、台湾、ヒマラヤ、インドなど
分類:落葉性高木 

ネムノキの学名はAlbizia julibrissin(アルビジア・ジュリブリッシン)。和名はネムノキで、漢字で「合歓木」と書きます。ネムノキはネムノキ科ネムノキ属の落葉高木です。原産地は日本、朝鮮半島、中国、台湾、ヒマラヤ、インドなどで、暑さに強く、寒さをやや苦手とする性質を持っています。日本での分布は東北以南です。樹高は地植えにすると自然樹高で10mほどになりますが、毎年の剪定で高さをコントロールすることは可能です。日本の気候に馴染んで放任しても生育するため、公園などによく植栽されています。花後には、豆の入った莢をつけるのも特徴的です。

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ネムノキの花・葉・実の特徴


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園芸分類:庭木
開花時期:6〜7月
樹高:4〜10m
耐寒性:やや弱い
耐暑性:強い
花色:ピンク、白

ネムノキの開花期は、6〜7月。基部の白から先端に向かってピンクのグラデーションを描く花色が特徴的です。枝先に小さな花が10〜20ほど集まって咲き、それが一つの花に見えます。ふわふわとした糸のような姿は花弁ではなく、長く伸びたおしべです。

葉は羽状複葉で、鳥の羽根のようなフォルムをしています。葉の軸の両側に楕円形の小さな葉を密につけ、やわらかな質感が魅力。夕方には葉を閉じ、朝には開く性質があります。花後には、10〜15cmほどの莢がつき、中には黒い楕円形の種が5〜10粒ほど入っています。


ネムノキの莢。Jana Milin/Shutterstock.com