社会保険に加入すると年金額が増えるメリットも

手取りが減ると聞いて喜ぶ人はいません。手取りが減るなら、できれば引き続き扶養の範囲内で働きたいと思う人もいるでしょう。ただし、保険に加入するメリットにも目を向けてください。
例えば、亡くなったり、交通事故などで所定の障害者になったりした場合、扶養の範囲内で働いている時に比べ、遺族年金や障害年金制度の保障内容が充実します。もしもの時にご家族やご自身がより手厚い年金制度に守られることになります。

当然、65歳を迎えて老齢年金を受給する場合も同様です。現在45歳として、今後20年間、65歳まで先ほど紹介した厚生年金保険料を負担した場合、支払う保険料の累計は約290万円となります。しかし、その分、65歳から受け取る年金額は年間14.4万円ほど増えることになります。90歳まで生存し年金を受け取ったと仮定すると約360万円です。単純計算で70万円ほど払った保険料より受取額が多くなります。老後の年金、それまでの遺族や障害年金などのメリットについても把握しておきたいところです。

健康保険でも同様に傷病手当金の対象になるといったメリットもあります。療養で労務不能となり3日連続休んだ場合、4日目から通算1年6カ月間、傷病手当金を受給できます。

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やりがいや生きがいも決め手に


スーパーでレジ打ちをするスタッフ
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年収106万円や130万円付近の方は扶養の範囲内で働くべきか?大変悩ましいところですが、つい経済的なことばかりに目が向いてしまいます。せっかく会社に人材として期待されていても、つい金額を意識して、出勤日数を減らしたり、勤務時間を短くしたりする人もいます。その逆で扶養の範囲から外れたのであれば、しっかり稼がないと意味がない、と言わんばかりにめいっぱい残業をする人もいます。

会社に求められている、子供からもっと一緒に過ごしたいと求められている、自分自身の大きな目標がある、こういった要素が後回しになりがちです。損得勘定ではなく、自分がどんな日々を過ごしたいのか、誰のために働きたいのか?など、ちょっと違う着眼点で見てみることも忘れないでください。