親子が同時に返済していく「親子ペアローン」

親子リレーローンは、親から子へ引き継ぐようにリレーする住宅ローンですが、親子ペアローンとは親子が同時に住宅ローンを返済していきます。

この場合、親子の収入を合算して、それぞれが住宅ローンを組む形になるので、初めから親も子も同時に住宅ローンの返済がスタートします。

親子どちらかの収入が少なくても合算して審査してくれるので、1人で審査が通らない場合などに有効です。

前項で解説した親子リレーローンを利用する場合は、親が高齢でローンの審査が通りにくい場合や返済期間を長くしたい場合に有効です。一方でこの親子ペアローンは、親子どちらかの収入が低い場合や借入金額を多くしたい場合などに有効です。

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親子ローンのメリット、デメリットとは


メリットとデメリット
【画像出典元】「iStock.com/takasuu」

親子ローンにはそれぞれ次のようなメリットとデメリットがあります。

メリット1
単独で借りるよりも親子で借りた方が借入金額が多くなるので、購入する住宅の選択肢の幅が広がりより快適な生活を求めることができます。

メリット2
子どもの年齢を基準にするので借入期間を長くとることができます。定年が近い人でも住宅ローンを借りることができますが、その場合通常よりも借入期間が短くなってしまい、月々の負担もその分大きくなります。しかし親子ローンは子どもの年齢に合わせて借入期間を組むことができるので、最長35年の借入期間を確保できます。

メリット3
親子それぞれの持ち分による返済負担割合に応じて住宅ローン控除が適用されます。親子二世代で所得税の負担を軽減することができるので助かりますね。

親子ローンには逆にデメリットもあります。

デメリット1
親子リレーローンの場合、団体信用生命保険の被保険者は子どもになるので親が先に亡くなっても住宅ローンの債務が丸々残ってしまうということです。これを避けるためには債務者の親には民間の生命保険に加入しておくことをお勧めします。

デメリット2
相続のトラブルが多いことです。子どもが1人なら問題ありませんが兄弟姉妹がいる場合、そのうちの1人が親と同居するわけなので、相続発生時その親名義の住居をどのように相続するかトラブルになっているケースもあるようです。

法律相談のインターネット掲示板などを見ると、この「親子ローン」というキーワードの相談が700件近くも寄せられています。内容を見ると離婚をした場合や名義変更の相談が多く、いずれの相談にも弁護士が親切に回答してくれています。