2024年1月6日から二十四節気は「小寒」に

節気に「寒」の字が入る通り、暦の上ではここから一年で最も寒い時季のはじまりです。

この時季を表す言葉に「寒の入り」「寒の内」「寒明け」があり、小寒の初日が「寒の入り」そこからおよそ30日間が「寒の内」、そして立春の前日(今年は2月3日)で「寒明け」となり、節気は春へと向かいます。

小寒の行事



鏡開き

地域によって異なりますが、1月11日は鏡開きを行う日です。

お正月の締めくくりとして神棚や床の間にお供えした鏡餅を降ろし、分け合って食べる行事ですが、年神さまが宿ったお餅を切るのは縁起が悪いということで、木槌で叩くなどして砕きます。細かくなったお餅はお汁粉やお雑煮にして、無病息災や家内安全を願っていただきます。

小正月(こしょうがつ)

元旦を大正月とするのに対して、毎年1月15日は小正月です。その昔、日本では満月から満月までを一か月としていたことから、年始めの満月をお正月としていました。小正月にはヤナギなどの枝に小さな紅白の餅や団子を挿して作った「餅花」を飾ります。15日の朝には小豆粥をいただき、五穀豊穣や無病息災を願います。

左義長(さぎちょう)

「どんど焼き」など地域によって呼び名はさまざまですが、小正月の頃に行われる正月飾りやお守り、お札などの縁起物を集めて焼く火祭りです。この火にのって、お正月の神様が天に帰っていくことにあやかって一年の災いを祓い、無病息災を祈願します。

十日戎(とおかえびす)

毎年1月10日に行われる、近畿以西ではお正月の行事として馴染み深いお祭りが「十日戎」、別名「えべっさん」です。七福神の戎(恵比寿)様を祀る神社で行われ、主に商売繁盛を願って詣で、笹に吉兆と呼ばれる縁起物をつるした福笹を持ち帰って神棚などに飾ります。

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「アマリリス」

□出回り時期(切り花):通年

□香り:なし

□学名:Hippeastrum

□分類:ヒガンバナ科 ヒッペアストラム属

□別名:紅筋山慈姑(べにすじさんじこ)、咬吧水仙(じゃがたらすいせん)

□英名:Amaryllis

□原産地:南米

冬に室内で育てる鉢植えのアマリリスに親しまれた方もいらっしゃるかと思いますが、屋外で育てる場合の開花は、春咲き品種が4月下旬~6月、秋咲き品種が10月です。切り花はほぼ一年中出回っており、華やかな姿から特に年末年始の花として人気です。

アマリリスの歴史

ブラジル、ペルーを中心にメキシコ、南米に約70種類が分布する球根植物です。

さまざまな原種がヨーロッパに伝わり、18世紀末ごろになると盛んに交配が行われて、さまざまな園芸品種が作られました。現在、アマリリスとして出回っているのは、こうした原種から交配、品種改良されたものです。

日本には原種が18世紀中ごろの渡来し、観賞用として交配、栽培されました。

アマリリスとヒッペアストルム

アマリリスの名前は少々複雑で、現在アマリリスと呼ばれるものは「ヒッペアストルム」が本来の名前です。かつてはヒガンバナ科アマリリス属に分類されていたため、その名残で現在でもアマリリスと呼ばれています。

本来のアマリリスは南アフリカ・ケープ地方が原産の「アマリリス ベラドンナリリー」で、和名ではホンアマリリス(以下ホンアマリリス)と呼ばれるものです。

両方とも花の形こそ似ていますが、茎と葉が大きく異なり、ヒッペアストルムは茎が空洞で花と葉が一緒に出ますが、ホンアマリリスの茎は空洞ではなく、ヒガンバナのように花が咲く時期には葉が出ません。

名前の由来

学名でもあるヒッペアストルムとはギリシア語のヒッペオス(騎士)とアストロン(星)という意味で、花や葉の形からこの名が付けられたと考えられます。

また、通称であるアマリリスはギリシア語で「輝く」という意味が語源。語感がよいことからローマの詩人たちが牧歌詩の中に登場する羊飼いの娘などにこの名前が使われ、やがて花の名になりました。西洋諸国では女性の名前としても使われています。