さまざまな職業のハイスぺ男子が登場し、行きつけのお店でハシゴ酒をしながら語り合う本連載。
前回から引き続き、ゲストは“旅人”の清水慎一郎さんと、その友人の小田俊介さん。
おふたりが案内してくれたのは、恵比寿の『as always(アズオールウェイズ)』。ジャパンポップをレコードで楽しむことができる、人気のビアバーだ。
▶前編:「職業=旅人」!?貯蓄+株の運用で、資産減なく人生を楽しむ元外資コンサルマン(40歳)とは…
清水慎一郎さんは、外資系コンサルでの16年半にわたる勤務を終えて“FIRE”。個人の経営コンサルと、数億円の貯蓄を元手に株の運用をしながら、“旅人”へとジョブチェンジをした。異色の経歴を持つ40歳だ。
その友人である小田俊介さん(35歳)は、現在勤務している広告代理店から戦略系コンサルへ転職を決めているそう。
おふたりの出会いは、女性誌の座談会。話をするうちに意気投合し、食事に行ったり遊びに出かけたりするようになったという。
1軒目では、旨い肉をアテにしてお酒を楽しみ、清水さんが旅人になった経緯やおふたりの恋愛観を聴取。続いての話題やいかに――?
恵比寿駅から歩いて5~6分。庚申橋西交差点の近くの路地へ足を踏み入れると、右手に見えてくるのが『as always』。
清水さんが、以前店の前を通りかかって以来ずっと気になっていた店とのことで、今回足を運ぶことになった。
店内でいただけるのは、温度や注ぎ方、グラスの冷やし方などすべてにおいてこだわりを持った生ビールと、美味しいおつまみたち。
今年の8月で創業6年を迎える店内では、独特のヒゲがアイコンとなった店主・GOROさんが迎えてくれる。
店のおすすめメニュー3種を盛り合わせた「ビアタパ」(¥600)。
ひとくちとりからは、しょうゆ、ショウガ、酒でしっかり下味を付けた最強のビールのお供。ポテトとともに提供される揚げごぼうが食感にバラエティーを与える。角切りザーサイは箸休めに。ほどよい塩味が美味。
「欲しい!と感じるメニューが一皿に盛り合わせてあるのがいいですね」(清水さん)
「ついつい手が伸びちゃう、魔性のおつまみです!」(小田さん)
「ビールは注いだ瞬間が一番ウマい」というGOROさんの一言に、4人は乾杯を待ちきれず我先にと喉へ流し込んでしまい…。
結果、乾杯時のグラスの中身が半分以下に(笑)。
「ビアホール」と謳うだけあり、ビールの注ぎ方にはこだわりが盛りだくさん。
メインタップの「アサヒスーパードライ」(¥850)は、シャープ、マイルド、泡なしシャープ、泡なしマイルドの4種の注ぎ方でオーダーすることができる。
清水さんは迷うことなくマイルドを選択。時間をかけて注ぎ炭酸を控えめにすることで、のどごしのやわらかいビールに。
2軒目でそこまでお酒に刺激を求めないときや、炭酸ですぐお腹がいっぱいになってしまう人におすすめだ。
「すごく口あたりがよく、確かにマイルド。泡も緻密で旨みがあります。注ぎ手のポテンシャルが分かる一杯ですね」(清水さん)
編集部・照沼がチョイスしたのは、清水さんと同じ「アサヒスーパードライ」の、泡なしシャープ。
炭酸をしっかり含んだ琥珀色の液体は、泡でカバーしないことでビールそのものの純粋な味わいが楽しめる。最初のひとくちは、縁ギリギリまで注がれたグラスに口を近づけていただく。
氷水で冷やしたグラスになみなみと注がれるビールは、見ているだけで美味しさを感じる芸術的な一杯に。
ちなみによく見ると、グラスのどこからも泡が立っていないことに気付くだろう。これは、それだけ丁寧にグラスが洗われている証拠でもある。炭酸の持ちがよくなり、最後まで美味しいビールが楽しめるのだ!
小田さんがチョイスしたのは、舞浜「イクスピアリ」内の地ビール工房で作られているクラフトビール「ハーヴェスト・ムーン ペールエール」(中¥1,400)。
ディズニーランド内で唯一飲むことができるビールとして有名だが、女性醸造家が手掛ける一杯は、ビール本来の素の味わいにこだわった、シンプルかつきれいな味わいが魅力だ。
「素直に『うまい!』って思えるビールですね。どんなおつまみにも合いそうです」(小田さん)
ビールを苦手とする編集部・高橋は「モスコミュール」(¥950)をオーダー。
使用するウィルキンソン ジンジャーエールを、辛口と甘口の2種類から選ぶことができるのが『as always』のこだわりだ。
ドリンクを手にしたところで、おふたりのお酒事情を聞いてみた!
照沼:おふたりともお酒はよく飲むんですか?
清水:僕はたまにしか飲まないですね。飲んでもビールかハイボール程度。お酒を飲むシチュエーションや雰囲気はとても好きなのですが、あまりお酒に強くないんですよ。
小田:僕は強いです。人生で泥酔したことは1度もないですね。場やメンバーに合わせて、ハイボールもビールもワインもなんでも飲みます。
髙橋:どれくらい強いんですか?
小田:友人と4人で店に行って、気付いたらワインを10本空けてたことがあります。
照沼:10本!?単純換算で7.5リットルって…かなり飲みましたね!飲む頻度はどれくらいですか?
清水:月1、2くらいかな。飲み会があれば参加する程度です。
小田:僕もだいたい、月1~2回くらいですね。お酒に強すぎて酔っぱらわないので、逆に、家ではまったく飲まないんですよ。ハイボールだと10杯以上飲まないと酔わないので、「だったら水でいいや」ってなっちゃうんです。
髙橋:なるほど…。こんなシチュエーションで飲みたい、っていうシーンはありますか?
小田:キャンプとかフェスとか、大自然の中がいいですね。「ふもとっぱら」とか朝霧高原に行って、富士山を見ながらワインを嗜むとか。そういう大人ならではの飲み方が好きです。
清水:僕はやっぱりお祭りかな。ワイワイやって、気分がガチ上がっているときにグッとビールやハイボールを飲みたいです!
照沼:テンションMAXのときに飲むお酒って最高ですよね!お酒について、これから詳しくなりたいことはありますか?
清水:これまでお酒にあまり興味がなかったので、僕、そういった意味では伸び代抜群ですよ(笑)。うーん、海外のワイナリーを巡って、うんちくが語れるようになるのが憧れですかね。
小田:僕もワインに詳しくなりたいです!『神の雫』っていうマンガが好きなんですけど、作品の中に登場するワインを実際に飲んでみたいなあ。
フランスのボルドーで「メドックマラソン」という大会が行われるんですが、これ、マラソンコースの途中にある給水所で、ワインが飲めるらしいんです。ぜひ、参加してみたいですね。
髙橋:給水所でワイン!?なんとも危険な…(笑)でも小田さんはぶっちぎりで飲んでそうですね(笑)。
ここで、気になるレコードを見せてもらうことに
照沼:そういえばこのお店、レコードを楽しむことができるんですよ!
※通常の営業時は基本的にリクエストを受け付けていません
清水:僕は基本、無音生活なんですよ。なのでぜひ、GOROさん(店主)オススメの曲を聞いてみたいですね。
小田:僕は父親が音楽関係で働いていたため、幼い頃から暮らしの中に音楽が溢れていました。クラシックもポップスもジャズもなんでも聞いて育ったので、今でも節操なく何でも聞きます。
ジャパンポップだと、何がいいかな。竹内まりやさんの『VARIETY』とか、レコードで聞いてみたいですね。
髙橋:では、そのあたりでオーダーしましょう!
こちらは店主お気に入りの1枚。
「この曲をきっかけに、日本の若手アーティストを好きになりました」(GOROさん)
1984年にリリースされ、夫である山下達郎が全面プロデュースしたアルバム。
「僕はシティ・ポップが大好き。このくらいの時代の音楽がジャストでハマります」(小田さん)
こちらは編集部TTコンビによるリクエストで、1996年にリリースされたUAの1stアルバム。
「一時期狂ったようにUAさんを聴いていたので、アナログで聴けて嬉しいです」(照沼)
◆
照沼:好きな音楽を、お酒を飲みながらゆっくりレコードで聴くって、なんだかすごく贅沢ですよね。おふたりは「贅沢」って感じるのはどんなときですか?
清水:サウナでボケッとしているときですね。いやほんと、仕事が忙しすぎて自分を保つための時間すらなかったので。サウナでアツアツになって、17度くらいの水にザブッと浸かって、脳内をクリアにしていく時間が、今の僕の宝物です。
小田:僕は本当に小さなことで申し訳ないんですけど、めちゃくちゃ暑い日に近所のスーパーでいろんなアイスを買ってきて、目の前にたくさん並べて、その中から「どれを食べようかな♡」って選ぶ瞬間が本当に幸せです(笑)。
髙橋:少年みたいでかわいい…!ハイスぺな男性の一言とは思えない。なんだかギャップですね。
照沼:ちなみに、最近のお気に入りは何アイスですか?
小田:「サクレ」っていうかき氷系のアイスの梨味。角切りの梨が入っていて、めちゃくちゃおいしいんですよ!一応、体のことを考えて1日1個だけ食べるようにしているんですが、この梨味は何個でも食べたくなります。
髙橋:おふたりとも、今のところ趣味などにお金を使うイメージはないですが、お給料って何に使ってます?
清水:僕の場合はもっぱら、ホテル代です(笑)。そこまで贅沢する気質じゃなく無駄遣いはほぼしないので、やりたいことをやっても月100万円くらいしか支出してないのですが、そのうちのほとんどをホテル代が占めています。
ちなみに、三井ガーデンホテルズはダイヤモンド会員です(笑)。朝食無料だし、チェックイン・アウトの時間が延びるし、すごい助かってます!
小田:僕は逆に、散財しちゃっている方かな。
照沼:何に使っているんですか?
小田:コロナ禍前までは主に服にお金を使っていたんですが、コロナ禍で家にいることが多くなったことでインテリアに目覚めちゃったんですよ。
とくにミッドセンチュリーな家具が大好きで、シェルチェアとかセブンチェアとかウーテンシロの収納とか、気になったヴィンテージのインテリアをついつい買ってしまいます。
髙橋:ヴィンテージインテリア、素敵ですね!
小田:インテリアとして飾る絵を探していたのですが、なかなか好みのものが見つからなかったので、自分で描いたものを飾ったりもしてます!絵を描くことも趣味なんです。
照沼:小田さん、絵も描けるんですか!おふたりとも本当に多才で素敵です!
髙橋:あ、そろそろお開きのお時間ですね!
清水:くどいようですが…彼女募集中です!
小田:僕も募集中です!
照沼:あはははは(笑)ぜひ、東カレデートのご登録お願いいたします!(笑)今回は本当にありがとうございました!
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取材・文/和栗恵