今週のテーマは「ミスコンにも出ていた美女。だけど最近モテなくなった理由は?」という質問。さて、その答えとは?
▶【Q】はこちら:恋愛市場で無敵だった美女(33)が、年収2,000万の外コン男を落とせなかった理由
初めて食事会で彩と出会った時、「なんて綺麗な子なんだろうか」と思った。
身長は160cmくらい、華奢で肌も綺麗で外見に気を使っていることがよくわかる。
でも食事会が終わったあと、僕は、彩に個別で連絡をするかどうかを少し悩んでいた。
結局、数日後に僕から個別に連絡をして、食事デートに行くことになった。
でも僕は、この1回のデートで満足してそれ以上彼女とデートしたいとは思わなかったのだ。
綺麗で可愛くて性格も良い。元々ミスコンに出場していたか何かで、タイトルもある。
それでも僕は、彩にそれ以上惹かれることはなかった。その理由?その答えは、本人以外はわかっている気がする…。
A1:決定打もなく、どうしようか迷っていたから。
彩と出会ったのは、女友達から頼まれて開催した食事会だった。女友達といっても、別の食事会で出会った程度の仲だった真衣。
真衣は綺麗だし、彼女の周りに綺麗な子が多いのもSNSを見て知っていたので、僕は喜んで幹事を引き受けた。
『マーサーブランチ 六本木』で開催された食事会に、僕の予想通り、真衣が連れてきた彩はかなりの美人だった。
「初めまして、彩です」
彩が二コっと微笑んできたので、僕も先輩の寛人も思わず笑顔になる。
しかも盛り上げ上手で、食事会中にたくさん質問を投げかけてくれた彩。最初は、それが嬉しくもあった。
「二人とも、同じ会社なんですか?」
「寛人先輩は以前同じ会社で。今は別なんですけど」
「そうなんですね。拓也さんの会社って、どの辺りにあるんですか?」
「会社は日本橋にあります」
しかし、この辺りからふと気がついてしまった。
― あれ?これってもしかして、会社名を探られてる?
別にバレて困るわけではないし、良い会社に勤めている自負もある。だから良いのだけれど、巧みに探ってくる感じに、妙な“玄人臭”を感じてしまう。
「すごいですね!」
「いやいや、そんなすごくないですよ。彩さんなんて、僕たちよりすごい人たちにいっぱい出会ってきてるでしょ」
「そんなことないですよ〜。食事会なんて、滅多に参加しないので出会いもほとんどないですし」
「そうなんですか?意外ですね」
そしてまたこの辺で、僕はわからなくなる。
一見遊んでそうだけれど、実は遊んでいないのか、それともこれも計算なのか…。
「もっぱらインドア派なんです。料理したり、のんびりドラマを観たりするのが好きで」
派手に遊んでいる子よりも、インドア派な子のほうが僕は好きだ。変な心配もしなくていいし、安心感がある。料理を食べながら、僕はもう少し彩のことを知りたくなった。
「彩さんは、何系のお仕事なんですか?」
「私は知り合いの会社で経理をしています」
「経理?それも意外ですね」
「意外に地味なんですよ」
しかしここから、彩はこんなことを言い始めた。
「それ以外には、少しだけ美容のPRしたり…」
「美容のPR?だからそんなに綺麗なんだ!どういうことをするの?」
「SNSに投稿したり?」
― インフルエンサーってこと?
その世界のことはよくわからないけれど、経理の仕事をしながらSNSに投稿するインフルエンサーもいるだろう。それに彩の美貌なら納得だ。
「彩さん、絶対にモテますよね?本当に美人だし」
「いえいえ」
けれども、どうしてだろうか。すごい美人でスタイルも良いけれど、強烈に惹かれる何かがない。
自分でもその理由がわからなかったせいか、僕たちはこの日、1軒目で解散となった。
しかしせっかくの出会いである。僕は数日後に彩に個別で連絡をし、もう一度会うことになった。
A2:年齢を重ねると、外見よりも中身が大事。
食事会から2週間後、僕が予約した神谷町にあるイタリアンで初デートすることになった。
「拓也さんから連絡がきて、嬉しいです♡」
「本当に?彩ちゃん忙しいかなと思ってたから、嬉しい」
今日も彩は美人だし、肌も透き通っている。
だが僕が初回で感じていた、“なぜか惹かれない理由”が、このデートで明白になった。
「彩ちゃん、今日はどこから来た?会社?都合の良いエリア、先に聞いておけば良かったね」
「今日は家から来ました」
「そうなんだ。リモートだったの?」
いたって普通の社会人同士の会話だろう。しかし次の彩の返答に、僕の脳内にはクエスチョンマークが浮かぶ。
「いえ、今日は特に何も」
「経理のお仕事だっけ?」
「そうです。でも知り合いの会社なので、週に数回出勤すれば良くて」
― どういうこと??
そんな楽な仕事があるのは羨ましい限りだが、どうやって生活しているのだろうか。インフルエンサー業は、そんなにも稼げるのだろうか。
「彩ちゃんの家って、どこだっけ?」
「私は十番に住んでます」
「僕たち、もしかしたらご近所だったりする?」
さりげなく彩の住んでいる家を探ってみる。たしかに、タワマンや超高級レジデンスでもないけれど、それでも住所は麻布十番だ。
― まぁ暮らしていけないことはないのかもだけど…。
説明を聞いても仕事がよくわからない、33歳の美女。
彼女が20代前半などだったら、「頑張ってるね、可愛いね」となるのかもしれない。
しかし男も女も、年齢を重ねるにつれて勝負すべきは外見ではなくなってくる。大事なのは中身と生活力だと思う。
「彩ちゃんが美人すぎて驚いた」
「本当に?そんなことないよ〜」
「いやいや、本当に。スタイルも良いしすごいよね」
「頑張ってますから♡」
別に年収1,000万超えなどは求めていない。ただ仕事を頑張っているだけでいい。せめて「一言で自分が何をやっているのか、説明できる」レベルくらいの女性がいい。
でもこの東京、特に港区界隈には仕事内容を聞いてもよくわからない美女たちがたくさんいる。
もし自分自身も20代だったら、まだ外見だけで選んでいたかもしれない。ただ30を過ぎ、結婚を考えた時、どこの馬の骨とも知れない美女よりも、“ちゃんとした子”がいい。
― この子綺麗だし、20代の時はさぞモテたんだろうな…。
そんな残酷な事実が見え隠れてしてしまう。
“安っぽくて可愛い女の子=安カワ女子”は、大人になればなるほど通用しない。
年齢が上がるにつれて人間的魅力がないと、もちろん女性的魅力にも繋がらない。
僕はこのたった一回のデートで、彩をもっと知りたい欲が失せ、さっさと解散することにした。
▶【Q】はこちら:恋愛市場で無敵だった美女(33)が、年収2,000万の独身外コン男を落とせなかった理由
※公開4日後にプレミアム記事になります。
▶1話目はこちら:「この男、セコすぎ…!」デートの最後に男が破ってしまった、禁断の掟
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