母が独自に生み出した緩和方法とは?

自分に合う緩和方法を探し始めた母は、まず、仕事の時間と内容の調整をして、湯船にゆっくり浸かるようにするなど、日々の生活を見直すことに。食生活においても、発酵食品を取り入れたり、リラックスできる香りのお茶を飲んでみたりと、工夫をしたそうです。さらに、趣味のガーデニングをしたり、整体に通ったりも。特に、友人と悩みの共有をすることは気分転換になり、よかったとのこと。更年期の症状は人それぞれで、お互いに理解できないこともあったそうですが、友人と話をすることで気持ちが落ち着いたと言います。

これらの母が生み出した緩和方法は持続時間が短いため、生活の中にいかにたくさん盛り込めるかが大切だったそう。更年期症状の1つとして、運転が苦痛になった母は、自分が好きな香りのアロマオイルを垂らしたコットンを車中に置いたり、光が刺激になるときにはサングラスを使用したり、車中でもさまざまな対策を取っていました。

さらに夜になかなか寝付けず、朝は起きるのがつらかったため、寝不足にならないように寝具にアロマオイルをつけたり、空調を調整したりと、リラックスできる環境作りにこだわっていたそうです。

生活の中にさまざまな独自の緩和方法をちりばめながら過ごしていたら、徐々に不調が和らぎ始めたそう。症状の波はあったものの、もうホルモン療法をするまでもないと思い始め、約1年でホルモン注射をやめたとのこと。そして、完全に症状が落ち着いたのは55歳のときでした。

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まとめ

更年期の症状は人それぞれ、症状が軽い人も重い人もいて、自分に合った治療や緩和方法も人それぞれのようです。母と同じ症状が出るとは限らないし、この緩和方法が自分に合うかどうかもわかりません。しかし、自分も含め、誰もが迎える更年期、どのような症状が出たとしても、自分に合う治療や緩和方法を見つけ、更年期障害とうまく付き合っていきたいと思います。

そして、更年期障害のことをまったく知らなかった当時中学生だった私に、「もっとお母さんを手伝って、いたわってね」と伝えたいです。

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。

監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)
2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。

著者/小柳 百合
20代女性。やんちゃな兄妹の子育てに奮闘する、元看護師ママ。趣味は温泉巡りと手帳タイム。子どもの寝かしつけ後に温泉のリサーチと、手帳を書くのが楽しみ。