戸建て・マンションにかかわらず、長く住んでいると、間取り・内装・設備・耐震性・断熱性など住まいのあらゆる部分が気になってきます。リフォームにおいてさまざまな希望がある中で、予算1000万円でどこまで実現できるのでしょうか。
今回は予算1000万円でどこまでリフォームできるのか、戸建て住宅とマンションそれぞれについて解説します。
築年数や物件タイプごとの優先すべき箇所、部分別の費用相場、事例も紹介しています。予算内でリフォームを実現したい方はぜひ参考にしてください。
1.【戸建て】予算1000万円でどこまでリフォームできる？
戸建て住宅で予算1000万円の場合、内装のみであれば新築同然にまでフルリフォーム（内装のみのスケルトンリフォーム）できる可能性が高くなります。具体的には、内装のみを解体し、壁や床、間仕切り壁、水回り設備などをすべて新しくする工事です。
ただし外壁や屋根に劣化が見られると、そちらを優先的に補修や張り替えをする必要があります。その場合は内装にかけられる予算が限られ、内装の全面的なリフォームは難しくなります。
1000万円では難しいリフォームは、屋根や外壁といった外装まで解体して、すべてを一から造りなおすと呼ばれるリフォームです。
| 内装を新築同然に造りなおす内装フルリフォーム |
| 内装に加えて屋根・外壁も新築同然に造りなおすスケルトリフォーム |
それぞれの費用感は、物件の広さによっても変わるので、下表を参考にしてください。
| 750～1150 | 900～1300 | 1000～1450 | 1200～1700 |
1400～2000 |
| 1000～1400 | 1200～1600 | 1350～1800 | 1600～2100 | 1900～2500 |
※木造軸組工法の建物の前提
※税別の前提
※単位：万円
出典：https://www.reform-guide.jp/topics/skeletonreform-1000man/
また築年数によっても、予算1000万円でできるリフォームの範囲は変わります。築年数が古いと外装の傷み、耐震性や断熱性など優先すべき問題がでてくるため、1000万円以内に抑えるためには工事内容や範囲を絞る必要があるのです。
では、築年数ごとに1000万円でどこまでリフォームが可能なのか、どこを優先すべきなのか、詳しく見ていきましょう。
1-1.築20年｜1000万円でできるリフォーム
| 外壁・屋根の塗装 | ◎ |
| 内装リフォーム | ○ |
| 水回りの交換 | ○ |
| 細切れの間取りを広いLDKにする など | ○ |
築20年の家では、10年周期で行う外壁と屋根の塗装を優先的に実施しましょう。ここまで定期的な塗装を怠っており、外壁や屋根の全面的な張り替えなど大掛かりなメンテナンスが必要なほど屋根や外壁が傷んでいる場合は、費用がかさむため注意が必要です。
また、築20年の場合、耐震補強など高額なリフォームは必要ないケースが多いです。その場合は、内装・水回りの交換・細切れの間取りを広いLDKにするなど、家全体のリフォームができます。家全体を新築同様にできるため、満足度も高くなるでしょう。
築20年の家のリフォームについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
今しないと損！築20年リフォームの費用と優先すべき箇所を解説
1-2.築30年｜1000万円でできるリフォーム
| 外壁・屋根の張り替え | ◎ |
| 耐震補強・基礎補強 | ◎ |
| 水回りの交換 | ◎（※今まで交換していない場合） |
| 間取り変更 | ○（※範囲を絞る） |
| 内装工事など | ○（※範囲を絞る） |
築30年以上になると、外壁や屋根の全面的な張り替え・耐震補強・基礎の補強などが必要な場合、優先的に行っておきたいところです。
水回りは築15～20年のタイミングで交換をしていれば、この時期にリフォームする必要はありませんが、今まで交換していない場合は優先させましょう。
築30年では、間取り変更や内装工事にまでそこまで予算を割けない可能性が高いため、リフォーム範囲を使用頻度の高いLDKや洗面脱衣所のみに絞るなどの工夫が必要です。
築30年の家のリフォーム内容を詳しく知りたい方は、こちらの記事がおすすめです。
築30年のリフォーム完全解説－費用相場やおすすめリフォーム－
1-3.築40年超｜1000万円でできるリフォーム
築40年を超える家の場合は、予算1000万円以内に収めるのが難しいケースがほとんどです。
旧耐震基準のため改修する箇所が増え、リフォーム費用も高額になってしまいます。また基礎の補強、外壁・屋根の全面的な張り替え、断熱改修など高額なリフォームも必要になるなど、躯体工事だけで1000万円近くなることも少なくありません。
ただし、それまで適切なメンテナンスができていれば、リフォーム範囲を絞ることで1000万円以内で対応できることもあります。実際にどの範囲までリフォームできるかは、現地調査をして提示してもらうことをおすすめします。
築40年の家のリフォームについては、こちらの記事で詳しく解説していますので、ご覧ください。
成功事例付き！費用など築40年戸建てリフォームを完全解説
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2.【マンション】予算1000万円でどこまでリフォームできる？
マンションの場合、内装や設備のグレードにさえ気をつければ、多くの場合で予算1000万円でのスケルトンリフォームが可能です。
マンションのスケルトリフォームとは、躯体コンクリートが見えるまで内装を解体し、間取りや内装など一から作り上げるリフォームです。マンションの広さにもよりますが、躯体のリフォームが必要ないため、予算が抑えやすくなります。
下表はマンションの面積ごとのスケルトンリフォームの費用相場です。
| 50㎡ | 650～850万円 |
| 60㎡ | 750～990万円 |
| 70㎡ | 840～1120万円 |
| 80㎡ | 920～1240万円 |
| 90㎡ | 990～1350万円 |
| 100㎡ | 1050～1450万円 |
※㎡単価約12.5～15万円で計算（費用提供：あなぶき興産｜実際のマンションスケルトンリフォーム施工例より）
出典：https://www.reform-guide.jp/topics/mansion-renovation-hiyou/
1000万円でできるマンションのリフォームはこちらの記事で詳しく解説しています。
予算1000万円でできるマンションリフォームを徹底解説【事例付き】
