彼女との初ラブホ「いきなり大画面に全裸の女性が…」奥手男子がやらかした“まさかの大失態”

 男性の生涯未婚率が増加する昨今、恋愛にも消極的な人が多くなっています。彼女いない歴=年齢という言葉もよく耳にするほどです。そんな若者はもちろん“アレ”の経験もないわけで……。今回はそんな奥手男子がせっかく訪れたチャンスを台無しにしてしまう残念なエピソードを紹介します。

◆人付き合いが苦手な性格

 今回、自身の失敗談を打ち明けてくれたのは、大手食品メーカーに研究開発員として勤務する宮田さん(仮名・29歳)です。見るからに寡黙な感じがする宮田さんの趣味は昆虫採集だそうです。

「友達は少ないほうでした。でも、親友はいます。彼は今、アメリカの大学で生物学を研究している秀才で、小中高と一緒の学校だったんです。幼い頃は一緒にクワガタ採りをしてよく遊んでいました。ただ、彼以外の友達は特にいません。他人に合わせることが苦手で、だんだん苦痛になってくるんです」

 そんな宮田さんは、当然女性と付き合った経験もなかったそうです。ただ、いつかは彼女が欲しいという願望はあったのだとか。

◆突然舞い込んだ奇跡

 そんな宮田さんに、春が訪れようとしていました。実は、その年に入社した新入社員の中に大学の後輩がいたというのです。しかも、入社式の後にその彼女から声を掛けられたとか。

「最初はとてもたわいのない話でした。大学の先生がどうだとか、あの授業はどうだったとか。天気や気温の話で場をつなぐくらい、中身のないやりとりでした。彼女もどちらかというと控えめでおとなしい感じの女性でしたが、共通の話題で話せる人ができて嬉しかったらしく、時々話しかけてくれるようになりました」

 彼女の入社から半年ほどたった頃、宮田さんはいつものたわいのない会話の中で勇気を出して食事に誘うことに成功しました。

「最初は断られるんじゃないかととても緊張していましたが、とても喜んでくれて、その後も数回食事に行きました。私的にはこの時から関係が一歩進んでいい感じになれていたんじゃないかなと思います」

 そうして、世間ではバレンタインムードが漂う中、なんと彼女からチョコをもらい、さらに告白も受けたそうです。宮田さんは、この時が人生で最も高揚感を味わった瞬間だといいます。

◆入念な準備で迎えたラブホデート

 ワンステージ上がった宮田さんと彼女の間柄。告白されてから何度かデートを重ねましたが、残念なことに男女の仲には進展しませんでした。

「なんとか男女の仲になりたくてさまざまなアプローチを勉強しました。どうやって誘ったら気持ち悪がられないのか、下心の見えない話し方はこうだとか、ネットや本を見漁りました。そしてある日、意を決してラブホデートを提案してみたんです。すると、彼女は意外にもあっさりと首を縦に振ってくれました。なので私は、できるだけ設備が充実しているラブホを選び、本番に備えました」

 いよいよ記念すべき初めてのラブホデートの日。宮田さんは入室するなり、考えてきた筋書き通り、先に彼女をお風呂に入れることに成功したそうです。その筋書きとは――。

「彼女を先にお風呂へ入らせた理由は、下準備のためです。YouTubeで見た『デートで使える映像百選』というチャンネルからダウンロードしておいた雰囲気の良い映像を流すために、ホテルのモニターへ接続する準備などです。スマホから飛ばして見るのですが、本当に部屋の大画面に映し出されるかも試したかったので」

 計画通りバッチリ映し出されたことを確認した宮田さんは、彼女と入れ替わりで素早くシャワーを浴びたといいます。

◆一瞬の操作ミスで全てが水の泡

 ダッシュで風呂から出た宮田さんは、持ち込んだシャンパンで軽く乾杯し、付かず離れずの距離でソファに腰を下ろしました。2人ともお酒は弱いので、に少し顔を赤らめながらしばらく談笑したそうです。そして、いよいよソファからベッドへ場所移動する時がやってきました。

 彼女の手を優しく握りベッドへ導き、宮田さんは予行演習通り、映像を観るためにスマホを操作しようとしました。その数秒後、とんでもない事故が勃発します。

「いきなり大画面に女性の股間が映し出されたのです。しかも、超大音量で女性のあえぐ声も一緒に……。慌ててスマホを操作し直そうと思った瞬間、今度はベッド横の家具との隙間にスマホが滑り込んでしまったんです。映像もあえぎ声も止まりません。彼女は眉をしかめて無表情のままでした。自分のバカさ加減に腹立たしさを通り越して泣きたくなりましたね。たぶん、体位の勉強をするために海外のセクシービデオを見ていて、なんらかのブラウザ操作ミスで再生されたみたいです」

 力づくでベッド横の家具を移動させてスマホを取り出し、ようやく映像を停止させることができた宮田さん。ほっとしたのもつかの間、彼女は軽蔑のまなざしで宮田さんに視線を向けていました。

「彼女に一言『ごめん』と言うことしかできませんでした。その日はそのまま何もせずに家に帰り、それ以降彼女との関係は疎遠になってしまいました」

<TEXT/ベルクちゃん>

―[ラブホの珍エピソード]―

【ベルクちゃん】

愛犬ベルクちゃんと暮らすアラサー派遣社員兼業ライターです。趣味は絵を描くことと、愛犬と行く温泉旅行。将来の夢はペットホテル経営