2024年8月8日現在、フランスのパリでパリ五輪が開催されていますが、ある騒動が物議をかもしているようです。

【動画】パリ五輪で警備員が台湾応援グッズを没収

パリ五輪で台湾応援グッズが没収

AP Newsによると4日、市内では男子バドミントン・ダブルスの決勝戦が開催されており、台湾と中国が対戦していました。

両国のファンが大勢駆けつけ熱戦を見守るなか、数人の観客が「頑張れ、台湾」などと書かれたポスターを掲げていたそうです。

しかしそこに会場のスタッフが現れ、「台湾」と書かれたポスターやタオルなどを次々と没収。

試合は台湾チームが中国を破り、見事金メダルを獲得したものの、台湾政府は当局に調査を依頼するとともに、「暴力的で、オリンピックの友情と尊敬の価値観に反する」と強く非難しました。

昔から緊張が続いている中国と台湾の関係性。

台湾は独自の憲法や、民主的に選ばれた指導陣を持つ独立国家を自認している一方で、中国の習近平国家主席は「台湾との統一は必ず果たさなくてはならない」と主張し、そのためには武力行使の可能性も示唆しています。

さらに台湾は、オリンピックやその他国際大会において、「チャイニーズ・タイペイ」という国名でしか参加できないほか、自国の国旗を掲げたり、国歌を演奏したりすることは許されていません。

今回の騒動も、中国の監視が背景にあると考えられており、台湾国内では批判の声が相次いでいます。

こうしたことから、世間からも「スポーツマン精神に欠ける」「台湾の人たちがかわいそう」「スポーツの場では平等であるべき」「台湾が金メダルを獲得してくれて嬉しい」「台湾は台湾だろ。中国のものじゃない」といった非難が多数寄せられている模様です。

出典:AP NewsTaiwanPlus News