学校の友達のように、自然に話題に出るように

――なるほど。そうなると、相手を把握するには子どもに直接聞かないとダメなのでしょうか。あるいは、子どもを信頼して聞かないほうがいいのでしょうか。

水野一成さん それぞれの家庭での環境や親の考え方、子どもの日々の行動にもよると思います。先ほど述べたとおり、中学生は親からの自立が進む時期でもあり、必ずしもすべてを把握しなくてはいけないわけではないと思います。

ただ、昨今のSNSに関連する事件などを考えると、ある程度把握する、もしくは、オンラインでつながった相手との関係の注意点やリスクについて、子どもと話し合うことが大切ではないでしょうか。

――親子の会話時間が長いと、「オンラインでつながっている相手」を把握している割合が高いという結果も興味深いです。やはり、日ごろからコミュニケーションを深めておくことが大事だということでしょうか。

水野一成さん おっしゃる通り、普段の会話の中で「(学校などの)友達話題」が自然に出るのと同じように、オンラインでつながっている相手についても話題をあげることもよいのではないでしょうか。

普段そういった素地がない場合、いきなり子どもに聞くと、かたくなに話したがらないことも想定されます。

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「相手を把握していない親=悪」と決めつけないで

――今回の調査で、特に強調しておきたいことがありますか。

水野一成さん 親も時間がないなか、子どもが長時間接しているスマホの利用状況を細かく把握することまでできないこともあると思います。

また、親と子の関係もさまざまです。スマホに限らず、その他のコミュニケーションが少ない場合もあります。また、子どもの自立を重視し、あえて詳細までは聞いていない、という場合もあるかと思います。

そういった親と子の関係があるうえで、この結果を見てほしいです。この調査結果を見られた方が、「把握していない親=悪」といった一辺倒な解釈にならないことを望みます。

(J‐CASTニュースBiz編集部 福田和郎)