“10年に1度の猛暑”といわれる今年の夏。環境省と気象庁から毎日のように熱中症警戒アラートが出されているが、少しでも夏の思い出をつくろうとプールや海に出かける人も多い。しかし、そこで失敗してしまうこともある。
◆海の家での悲しい出来事
後藤菜摘さん(28歳・仮名)は、去年行った海の家で悲しい出来事があったそうだ。
「彼氏がいない女4人で湘南まで遊びに行きました。ナンパされたいわけではなかったけど、インスタ用の写真を撮っていると、同じく4人組の男性グループに声をかけられて。その日の湘南でいちばんレベル高くない?っていうくらいのイケメンだったので、みんなで海の家まで行ったんです」
8人で乾杯すると、イケメンたちはとてもスマートな対応で「俺らが払うから好きなもの食べてね!」と言いつつ、先にある程度のおつまみを頼んでくれたという。
「4人の中でも、岩ちゃん(岩田剛典)に似ている人がめっちゃタイプで。すっごい緊張しちゃったんです。お腹が空いていたけど、そんなタイプの人の前でガツガツ食べられなくて、ぶりっ子していました」
◆「私の最短失恋記録です」
そんな中、後藤さんの友人の1人は全く何も気にせずガツガツ食べて飲んでいたんだとか。
「うちらの中では少しぽちゃっとしてるんですが、愛嬌があって、日テレアナウンサーの水卜ちゃんみたいな感じで」
イケメンを前に緊張する後藤さんと、誰よりもたくさん食べた水卜ちゃん似。意中の彼は突然、「俺、よく食べる子好きなんだよね」とつぶやいた。
「満面の笑みで水卜ちゃん似の子に『LINE教えて!』って言ってました(泣)。この流れって絶対に後でグループLINE作るのに、個人でわざわざ聞くって相当気に入っている証拠じゃないですか」
その後、少しして2人は付き合うことになったようで、後藤さんは「誰にも彼を気に入っていたとは言っていませんが、私の最短失恋記録です」と苦笑し、先週も他の女友達と海の家に行ったそうだが「何だか思い出して悲しくなった」とか。
◆会社のバーベキューで
「海の家にトラウマがあります」と話すのは、奥田紗雪さん(27歳・仮名)。彼女は都内のアパレルショップで正社員として働いている。
「会社のバーベキューがあって、休みの日にわざわざやるなよ……なんて思いつつ参加したんですが……」
店休日に開催されるバーベキューについて、奥田さんはそもそも乗り気ではなかったという。
「休みまで仕事の人と会いたくない派なので、ちょっと面倒でしたね。でも同期がみんな行くから、私も行くことにしたんですが、前日に別件で飲みすぎちゃって」
「超絶二日酔いだった」という奥田さんは、普段なら絶対乗らないというグリーン車で向かうことに。
「開催場所が逗子だったから、新宿から湘南新宿ラインに乗りました。最初はグリーン車に乗る予定なんて全くなかったけど、結構混んでいたので奮発しました」
水を買ってフラフラと自分の席に向かっていると、イチャイチャしているカップルを発見する。
「こんな朝っぱらからよくやるなぁと思っていたら、なんと私の同期の女の子と本社の上司だったんです。あまりの出来事にビックリして『え! あ、お付き合い、え?』とマヌケな声を出してしまいました」
◆見てはいけないものを見てしまい…
奥田さんの職場は社内恋愛が禁止などの決まりは全くないが「男の方……上司は既婚者なんですよね」と気まずそうに言う。
「2人も私を見て、この世の終わりみたいな顔をしていました。そりゃそうだろうなぁ。どうしていいかわからず、『だ、誰にも言わないので!』とその場を去りました」
その上司の奥さんも同じ会社で働いており、バーベキューにも参加していたんだとか。
「その後のバーベキューでは、私は二日酔いに加え、上司も同期も奥さんや他の人に言わないか不安だったのか、私をずっと監視してくるから、おちおちトイレにも行けませんでしたよ」
帰り道に上司に引き止められて、「口止め料として現金10万円」を渡されたそうだが……。
「もらったら共犯になりそうで怖いから貰いませんでした。別に奥さんとも不倫相手とも仲良くないので、どうこうするつもりもないので。いやあ、もう、ただただ最悪でした。なんで高いカネ払ってまで嫌なもん見ちゃったんだろう……」
今年はビアガーデンで会社のイベントがあるそうだが「今回は湘南新宿ラインの停車駅ではないので安心です」と笑っていた。
<取材・文/吉沢さりぃ>
―[「夏の恋愛」失敗談]―
【吉沢さりぃ】
ライター兼底辺グラドルの二足のわらじ。著書に『最底辺グラドルの胸のうち』(イースト・プレス)、『現役底辺グラドルが暴露する グラビアアイドルのぶっちゃけ話』、『現役グラドルがカラダを張って体験してきました』(ともに彩図社)などがある。趣味は飲酒、箱根駅伝、少女漫画。X(旧Twitter):@sally_y0720