パリ2024オリンピック・パラリンピックのオフィシャルタイムキーパーを務めるオメガが、五輪開催期間限定で「オメガ ハウス」をパリ市内に開設。ニコール・キッドマンなど、オメガ アンバサダーのセレブリティや五輪アスリートらも多数来場し、連日にぎわいをみせている。
オルセー美術館からすぐのオテル・ド・プルプリに位置する「オメガ ハウス」は、パリ五輪のオフィシャルタイムキーパーとしてのオメガの役割を記念するもの。歴史的な建造物を特別に設えた、豪華なホスピタリティ施設だ。招待客は、日中は大型スクリーンを備えたスペースでくつろぎながら競技を観戦し、夜はオメガ ファミリーのセレブリティらを招いて催される多様なテーマのイベントを楽しんでいる。
大型スクリーンが設置された「オメガ ハウス」のガーデンスペース
オリンピックにおけるオメガのタイムキーピングの歴史は、1932年のロサンゼルス五輪にさかのぼる。以来、ほとんどの夏季五輪・冬季五輪でオフィシャルタイムキーパーを務め、パリ五輪で31回目。「オメガ ハウス」では、さまざまな競技に使われる最新の計器も展示されている。今大会の陸上男子100メートル決勝では、ノア・ライルズ選手(アメリカ)とキシェーン・トンプソン選手(ジャマイカ)が同タイムでゴールするという珍しい出来事があった。今回導入されていた、1秒間に4万枚のデジタル画像を記録することができる最新のフォトフィニッシュカメラによる合成写真(下)を参考に、わずかながらリードしていたライルズ選手の金メダルが確定した。テレビ画面上で、プレイ中の選手のパフォーマンスが過去大会と比べても、より多角的かつリアルタイムに数値化されていることに気がついた人もいるだろう。正確・公平な計測もさることながら、観戦体験の向上にもオメガの最新技術は役立っている。
陸上男子100メートル決勝における、フォトフィニッシュカメラによるゴール地点の合成写真。ライルズ選手(3レーン)のトルソー(胴体)がトンプソン選手(6レーン)よりわずかながら前に出ている ©︎OMEGA
オメガ ハウスで展示された、陸上競技等に使われる計器。中央にあるのがフォトフィニッシュカメラ
7月29日の夜には、女性のファッションやライフスタイルにスポットライトを当てたイベント“Her Time”が行われた。メインゲストとしてニコール・キッドマンが登場し、ひときわ注目を集めた。アカデミー賞受賞歴のあるニコールは、2005年からオメガのグローバルアンバサダーを務め、オメガのレディスウォッチの魅力を長年にわたり伝え続けてきたアイコンの一人だ。愛娘サンデー・ローズとともに、穏やかな笑顔を見せながら「オメガ ハウス」をまわった。前日、柔道男子66キロ級で金メダルを獲得し、オリンピック2連覇を成し遂げたアンバサダーの阿部一二三選手も駆けつけ、金メダルとともに華やかな一夜に輝きを添えた。
「オメガ ハウス」に来場したニコール・キッドマン〈左〉とサンデー・ローズ〈右〉 ©︎OMEGA
別の日にも、競技を終えたオメガ アンバサダーの五輪アスリートが多数来場した。競泳女子背泳ぎ100メートルと200メートルで2冠を達成したケーリー・マキオン選手(オーストラリア)が取材に応じ、「タフな数日間だったが、東京五輪と異なり観客でいっぱいのスタジアムでのレースを楽しめた」と快挙の喜びをかみしめた。クリーンなホワイトが美しい東京五輪記念モデルのオメガウォッチがお気に入りで、よく身につけているという。自身の世界記録を1センチ上回る、6メートル25の世界新記録で金メダルを獲得した陸上男子棒高跳びのアルマント・デュプランティス選手(スウェーデン)も、決勝の翌日に来場。「トラックに出ると、8万人が一斉に自分の名前を呼んだ。エネルギーは比類なく、これまでで最も“狂気じみた”大会だった」と劇的な前夜の競技を振り返ったうえで、さらなる挑戦への意欲を見せた。
〈左〉ケーリー・マキオン選手 〈右〉アルマント・デュプランティス選手 ©︎OMEGA
text: Shunya Namba @Paris Office