芝生の日頃の手入れ・管理〜きれいな庭を保つために

芝生の庭をきれいに保つには、日頃のお手入れが欠かせません。芝生の基本的なメンテナンスについて解説します。


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芝生の管理の基本は、なんといっても芝刈りです。芝が伸びすぎて高さが変わるのを防ぐだけでなく、切り戻しを行うことで分枝が促され、緻密な芝生をつくることができます。


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芝刈り機には、仕上がりがきれいなリール式と、雑草も刈れる手軽なロータリー式があります。好みに合わせて選びましょう。

また、庭のサイズに合わせて、手動、電動、バッテリー式など、動力も併せて選びましょう。近年では、定期的に芝を自動で刈ってくれる自動芝刈り機なども登場しています。

芝刈り機では刈りづらい隅や脇の部分は、小さめの刈り込みバサミや電動バリカンなどを使うとうまく切り揃えることができます。


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成長速度にもよりますが、芝刈りはおおむね2~3週間に1回程度行います。多くの芝の成長期に当たる夏は頻度を増やしましょう。成長が鈍る冬は芝刈りの必要はありません。草丈が2~3cmを保つぐらいで刈りましょう。芝が伸び過ぎてしまった場合、一度に長くカットすると、葉だけでなく成長点のある茎まで切ってしまう「軸刈り」になることも。そうなると、光合成ができないために芝が弱ったり、枯れ込んだりして復活が難しくなるので、ハサミで刈り込むときは注意が必要です。芝が伸び過ぎてしまったら、一度に短くしてしまわずに、少しずつ何度かに分けて切り戻し、本来の草丈に戻すとよいでしょう。             

水やり


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芝生の水やりの頻度や量は、季節や地域、気候によって異なりますが、基本的には芝生が成長する時期には水をたっぷりあげる必要があります。また、芝生を植えてから1年くらいは根の張りが浅いので、表面が乾いたタイミングでたっぷり水やりをしましょう。

日本芝は暑さや乾燥に強い一方で、西洋芝は寒地型が多く、乾燥に弱いため、特に春から秋にかけてはこまめに水やりする必要があります。

季節・月ごとの目安は以下のとおりです。

春(4月、5月、6月)

3~4日に1回(週に1~2回)を目安に水やりをしましょう。

梅雨の季節は頻度を抑え、雨の合間に必要であれば行いましょう。

夏(7月、8月、9月)

7月から9月上旬の夏のうちは、毎日の水やりがおすすめですが、地域や日当たりなどによって乾燥具合が左右されるため、様子を見ながら、少なくとも週に2~4回は行うとよいでしょう。

炎天下に晒されたり、暑さが夕方以降も残るような日は、夕方から夜にかけて再度水やりをしましょう。

秋(10月、11月)

秋は水やりの目安は3~4日に1回(週に1~2回)ですが、暖地型の芝生は11月頃から休眠に入リます。休眠中は生育が止まるため水やりが不要となります。9月後半辺りから11月にかけて、徐々に水やりの間隔をあけていきましょう。

寒地型の場合も、3~4日に1回(週に1~2回)程度を目安に行いますが、11月になると週1回ほどで十分になります。水やりの頻度を少しずつ減らすようにしましょう。                           

冬(12月、1月、2月、3月)

暖地型の芝生は、冬の間は基本的には水やり不要です。

寒地型の芝生は、乾燥しない程度に水やりしましょう。

雑草対策


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雑草対策も芝生にとって大切な手入れの一つ。雑草が生えてきてしまったら、タネをつけないうちに根から取り除きましょう。一度雑草の侵入を許すと、あとから駆除をするのは手が掛かります。

また、芝刈りをこまめにすることで、芝が緻密になり、雑草が入り込むスペースをなくすことができます。

雑草の発生を抑える方法としては、

芝を高めに刈る

暖地型は秋から冬の肥料を控える

芝生を密に保つ

などがあります。

芝生に生える雑草には、スズメノカタビラ、カタバミ、コニシキソウ、チドメグサ、シロツメクサ(クローバー)、スギナ、ドクダミなどがあります。

それぞれの雑草に対する対策について、詳しくはこちらの記事もご参照ください。

芝生に生える雑草を処理したい! 雑草の発生を防ぐ方法とは?

肥料


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芝生を美しく保つには栄養も必要で、肥料を施すのも手入れの一つです。

高麗芝などの日本芝の場合、4〜8月に月1回の施肥を行います。西洋芝の場合、3〜6月と9〜12月に月1回行います。

例えば、化成肥料(N-P-K=10-10-10)であれば、1回につき1㎡あたり20~30g程度散布します。撒くときにムラができないように、少量ずつ均一に撒くのがポイント。ほうきや熊手などで肥料を分散させるのもよいでしょう。

肥料が多すぎると、育ちすぎて芝刈りに苦労することになるので、規定量を守って施しましょう。             

虫対策

芝生に害虫が発生したときのサインは、一部だけ枯れていたり、鳥が来るようになる(虫が鳥のエサとなるため)、などがあります。このようなサインを見逃さないようにして、早めに虫対策を行いましょう。

芝生に発生しやすい害虫には、スジキリヨトウ、アリ、コガネムシ、シバツトガ、タマナヤガ、ツマグロヨコバイ、シバオサゾウムシ、ドウガネブイブイ、ケラが挙げられます。駆除の方法とは殺虫剤が有効です。それぞれの殺虫剤によって効果のある虫や使い方が異なりますので、説明をよく読んで使用しましょう。

また、刈り残しや冬枯れした芝生は「サッチ」として堆積します。これを放置すると、土壌の通気性や水はけが悪くなり、病原菌の温床となって害虫の発生源になってしまいます。

このサッチを除去することを「サッチング」といいます。サッチングは年に何度も行う必要はなく、冬枯れした芝生を取り除くために春先に行うのがおすすめです。芝生にとってよい環境を維持するよう心がけましょう。

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凸凹した芝生のメンテナンス「目土入れ」


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芝生は刈り揃える手入れ以外にも、春の芽吹きの頃に行うと効果的な「目土入れ」という手入れの方法があります。洗い砂や焼砂、川砂など芝生栽培に向いた専用土を、芝生の隙間に入れることで、芝の発芽や発根を促進する効果があります。芝生の密度が足りないときや、生え揃っていない剥げた場所が目立つようになったら、目土入れを行なうとよいでしょう。

また、芝生は、雨の降った後、低くなった場所に水がたまりやすく、湿った状態が繰り返されると芝生の根が腐ってしまい、凸凹が目立つ場合もあります。そこで、整地し修繕するには、低くなった箇所を中心に芝生の間に目土がまんべんなく入ることをイメージして、目土を撒きます。

そうすることで表面に露出した茎の保護と根の生育範囲の拡大がうながされて、芝生の凹凸の補正が期待できます。具体的な方法は、枯葉をレーキでかいて取り除き、下記に紹介するエアレーションを行って、全体的に葉が埋もれないように目土をまんべんなく撒きます。もし、広範囲に枯れた箇所がある場合は、先に紹介した芝を張る要領でマット状の芝生を部分的に張って補修するのもよいでしょう。