パイナップルの苗作り「クラウン挿しの方法」

栽培適期は5月から10月です。それ以外の季節は温度不足で根が伸びず失敗しやすいですが、保温に配慮すれば成功しやすくなります。

用意するもの

できるだけ綺麗な外観のクラウンを用意してください。芯が抜けているものもよくあるので、注意してください。

鉢は4~5号くらいのサイズが適します。鉢穴が1つの場合は、鉢底ネットも必要です。用土は鹿沼土を使います。


撮影/小川恭弘

クラウンの準備

厚手の手袋をしてクラウンと果実をしっかり持ち、回転させるとクラウンが綺麗に抜けます。熟していないと固いので注意してください。

クラウンの下の部分の葉を2~3周ほど剥がして除去します。小さい根が既に出てきている場合が多いです。


植え付け前の準備として、クラウンの下部の葉を2~3周ほど剥がして除去した様子。撮影/小川恭弘

鉢に植え付け

4号くらいの大きさの鉢に鹿沼土で植えますが、安定が悪い場合は支柱を立ててください。

作業後は、風の当たらない室内などの明るい日陰で管理してください。新しい葉が伸び始めたら日なたに置きますが、夏は半日陰で管理してください。

水挿し

1~2カ月、根が出揃うまで水挿しで育てるのもおすすめです。根が次々出てくる様子を観察できます。

置き場は室内の明るい日陰が適します。1~2カ月後に鹿沼土で植え、2~3週間風の当たらない明るい日陰に置いてください。室内に置いて乾燥する場合は、葉水を与えると葉の付け根から水分を吸収します。その後は日向に置きますが、夏は半日陰で管理してください。

秋から冬に水挿し栽培した場合は日光が当たる窓辺から明るい日陰に置き、最低10℃以上を保つようにしてください。鹿沼土に植えるのは、春になったら行ってください。


撮影/小川恭弘

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パイナップルの詳しい育て方


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適した環境・置き場所

よい果実を収穫するには、できるだけ日光に当てて育ててください。5~10月は屋外に出し、日向で育てます。ただし32℃以上になると葉焼けなどの高温障害が出るので、夏の猛暑時は半日陰に移動するか、遮光ネットを張ってください。

気温が15℃以下になると生育が衰え、10℃くらいになると生育を停止します。

果実が大きくなってくると風で容易に倒れます。転倒対策を必ず行ってください。

水やり

鉢土の表面が乾いたら水やりします。根は過湿を嫌うので、水のやりすぎに注意してください。

多肉植物のように乾燥には耐えます。ただし水を控えると結実まで時間がかかり、果実も小さくなります。

肥料

5月から10月に、3要素が等量の緩効性化成肥料などを規定量与えてください。肥料不足でも収穫が遅くなり、果実が小さくなります。1,000~2,000倍に薄めた液体肥料を1カ月に2~3回、葉面散布するのも効果的です。

手入れ

下の部分の葉が枯れてきますが、そのままだと長期間見苦しく、カビの発生原因にもなります。安全のために手袋をして、早めに付け根付近からハサミなどで切ってください。

植え替え 

1~2年間隔で4~7月に大きな鉢に植え替えます。まず6~7号鉢に植え替え、最終的に8~10号鉢に植えてください。

用土

pH5.5~6.0の弱酸性で排水のよい用土が適します。アルカリ性の用土は微量元素欠乏症を起こし、衰弱して枯れてしまいます。鹿沼土7、酸度調整済ピートモス3などの用土を使います。

冬越し


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乾燥させれば0℃付近までの低温に耐えますが、葉はひどく傷みやすいです。葉を美しく保ち、よい果実を収穫するには、最低温度を10℃以上に保つようにしてください。暖房の入る居間のような部屋の、日当たりのよい窓辺付近に置きます。冷え込みが厳しい時は部屋の中央付近に移動したり、夜間に段ボール箱などを被せるなど保温に配慮してください。

収穫


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花が咲く時期は不定で、花後120~130日で収穫します。

果実の生育には22℃以上の温度が望ましく、平均気温が22℃を下回ると酸っぱく甘味のない果実になります。

5~6月頃に花が咲くと、美味しい果実になりやすいです。秋に花芽が付いた場合は温度不足で果実が生育しないので、収穫には可能な限り保温することが重要です。