◆お盆のパチンコ店における立ち回り術
一般的には13日(盆入り)~16日(盆明け)の4日間が「お盆」とされており、「山の日」を絡めると2024年は7連休となる企業が多い。カレンダーがまるごと夏休みのようなパチプロたちには無縁に思えるが、いやいや、それはまったくの見当違い。
ホテルや旅客機などの観光業はもちろんのこと、カラオケやボーリングなどの娯楽施設だって、「放っておいても利用者がやってくる」となれば価格を上げるのが一般的。土日祝のパチンコ店も「回転率をダウンさせて大当りの抽選回数を減らす」といった形で、利益調整をおこなう。
客側からすれば圧倒的にコスパが悪い状況なので、大きく負けてしまうのは当然のこと。だからこそ、敗戦の要素となり得る、「店舗」、「地域」、「日程」、「時間」、「機種」、「台」、「打法」、これら7つのうち最低でも4つを厳選して勝負に挑みたい。
◆今期のグランドオープン店は
パチプロが「高還元率」と聞いて、真っ先に思い浮かべるのはグランドオープン店だ。周年記念日も還元率が高い傾向にあるが、「近隣店から客を奪わなければ生き残れない」といった境地にある新規出店ホールの方が期待感は圧倒的に高い。
そんな理由から、グランドオープン店をピックアップしておくことが有効といえる。そして、そこからヌルい地域を探っていく。
お盆前にグランドオープンした店舗一覧
・ケイズ守山店〈愛知県〉
・マルハン仙台国分町店〈宮城県〉
・ジャムフレンドクラブエース青森西店〈青森県〉
・パールショップともえウイング土屋店〈千葉県〉
・123大安寺店〈奈良県〉
・パチパチベガス高山店〈岐阜県〉
・ダイナム茨城江戸崎店〈茨城県〉
・日光大球〈愛媛県〉
・スロットキコーナ三宮店〈兵庫県〉(スロ専)
・123明石店〈兵庫県〉
・スーパーD’station39八代店(熊本県)
・オーギヤタウン半田店〈愛知県〉
・スマートガーデン武蔵浦和店〈埼玉県〉(スロ専門)
・フォルテ吉祥寺店〈東京都〉(スロ専門)
・マルハン南宮崎店〈宮崎県〉
・レイト取手〈茨城県〉
パチンコ店の密集地域は「愛知県」と「茨城県&千葉エリア」。パチスロ専門店を含めれば「兵庫県」と「埼玉県&東京都エリア」も候補となるが、事前配布された入場整理券が必要となるケースもあるので、これを調査するのが少し面倒だ。それに比べて人気が低迷しているパチンコは、定員割れがあたりまえになっており、開店時間までに到着すれば台をキープできる可能性が高い。
攻める地域が決まったら、次は「ヤル気を出しそうな日程」を探る。たとえば店舗からのメールやLINEに登録しておくと、大抵は夕方くらいに「エヴァ推し」とか「虹色の写真」などが送信されてくるので、その文面や写真から翌営業日の熱量を読み解く。慣れてくると「遊技に向かない日」もわかるようになる。
◆新台3機種のお得な打ち方
まず入店後にチェックしておきたいのは、「海物語」と「エヴァンゲリオン」。これら人気シリーズはメンテナンスの頻度が高いため、確認する価値がある。そしてなにより、他のマシンよりも還元率が高いのだ。
とはいえ、「還元率が悪くても新台が打ちたい」と意気込むプレイヤーも多いはず。そこで今回は、新台3機種の考察を記述することにした。参考になれば幸いだ。
・「e北斗の拳10」
内ルート(強め打ち)、外ルート(弱め打ち)、どちらに玉を通過させるか、選択できるゲージ構成になっている。この特性を活かして、少しでも回転率の高いストロークを選択したい。
・「Pガンダムユニコーン2」
前作と同様に、通常時は右打ちになってしまうくらいの最強ストロークが効く。大外ルートを通過する玉数が多くなり、勢いがつくのだ。これによって、ステージへと乗り上げる玉を誘発させることができる。ただし例外として、ワープ抜けが良好な台は内側ルート(弱め打ち)が優勢なので、気をつけたい。
・「PAスーパー海物語IN地中海2」
通常時に大外を通過した玉は、風車までの滑走路が長いおかげで勢いがつく。そのため大外ルートで玉がコボレにくい台を見つけたら、チョロ(弱め)打ちにチャンスあり。
また、玉を屋根にかすらせようとすると「ぬるりッ…」とした挙動になり、緩急の差をつけやすい。
よって、オーバー入賞率UPを狙った捻り打ちが効くため、発表値よりも甘いボーダーラインで遊技できる。
◆グランドオープン店は朝イチから攻めた方が有利
グランドオープン店の優秀台は、早々に埋まってしまう可能性が高い。そのため夕方よりも、選択肢が豊富な朝イチに台を厳選したほうが有利。
また、交換ギャップによる不利益を回避するために、貯玉再プレイサービスを活用するのも有効だ。もちろん会員カードを発行するには身分証を提示する必要があり、プロとみなされたら「系列店すべて貯玉没収&出入禁止」となってしまうリスクもあるが、優位性を知ることは大切。少しばかりのリスクを許容できるのが、数字を上げるパチプロだ。
そして今年も知識と技を武器に、お盆のパチンコ屋に立ち向かっていく。
文/ミネッチ
【ミネッチ】
技術と釘読みで凌ぐパチプロ生活が20年。その稼働内容を、雑誌(パチンコオリジナル実戦術、必勝ガイドMAXなど)に寄稿し始めて10年が経つ。YouTubeの密着シリーズ(パチダンTV)は特に人気があり、70万回再生を超えた。