バイト先の女子大生とラブホに。片想いで味わった“天国と地獄”の顛末「妊娠しちゃった」――仰天ニュース傑作選

夏は恋の季節、そこで過去5万本の記事より反響の大きかった恋にまつわる記事をピックアップ!(初公開2023年6月11日 記事は取材時の状況) *  *  *

 こんにちは、恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラーの堺屋大地です。

 筆者はLINE公式サービスにて、年間約1500件のペースでチャット恋愛相談を受けています。また知人経由で対面の相談を受けることも多く、性別・年齢問わずさまざまな方の恋のお悩みをうかがってきました。

 さて、芸能界のゲス不倫スキャンダルは圧倒的に男性タレントのほうが多いですが、当然男性ばかりがひどいクズというわけではなく、ゲスな性格の女性も少なくありません。今回ご紹介する大学生・土岐田ヒロトさん(20歳・仮名)は、最初から恋人がいる女性に惚れてしまったことが悲劇の始まりでした。

※この記事は本人の許可を得て掲載しています。ただし、プライバシー保護のため実際のエピソードから一部変更しています。

◆彼氏持ち・清楚系女子大生に片想い


 ヒロトさんは某ファストフードチェーン店でアルバイトをしており、バイト先の先輩である1歳年上の美咲さん(21歳・仮名)に片想い。ヒロトさんとは別々の大学で、清楚系女子大生だったとか。

 ですが実は美咲さんにはもともと同じ大学に彼氏がいたそうです。

「そもそも彼氏がいる人を好きになった自分の責任はもちろんわかっていますが、それでも美咲さんへの想いを抑えることはできませんでした。美咲さんとはバイト終わりに何人かで飲みにいくことはよくあったのですが、あるとき勇気を出してサシ飲みに誘ったところ、あっさりOKしてくれて。そうやって二人で会うことを繰り返しているうちに、ラブホに行けるチャンスも出てきて、2回関係を持ちました」

◆ラブホで彼氏とののろけ話を聞かされる地獄

 当然ヒロトさんとしては、彼氏と別れて自分と正式に付き合ってもらいたいという気持ちがあったものの……。

「彼氏は誠実・堅実なタイプみたいで、別れる気はさらさらなさそうでした。それどころか美咲さんは僕の気持ちを知っているくせに、彼氏とあそこにデートに行ったとか、彼氏とあれを食べてきたとか、悪気なさそうにあっけらかんと話すんですよ。ラブホで裸で抱き合いながらそんな彼氏とののろけ話を聞かされるのは、天国と地獄を一気に味わっているようですごく複雑な気持ち。

 だから僕は本命恋人になることはなかばあきらめて、二番手の男でいられればいいやと思うようになっていました」

◆彼女の本命はテニサーOBのイケメンリーマン


「二番手でもいい」、そんなヒロトさんの健気な望みも美咲さんに踏みにじられます。

「普段テンションの高い美咲さんがあるときすごく落ち込んでいたので、『どうしたの?』って聞くと、とんでもないことを喋り出して。美咲さんのテニスサークルの練習にちょくちょく顔を出すOBのイケメンリーマンがいるらしく、少し前から片想いしていたって言うんですよ。で、ただの片想いならまだしも、呼び出されたら夜中でもホイホイ会いに行って、何度も何度も関係を持っているらしく。要するに“都合のいい女”になってしまっていたみたいです」

◆自己中で打算的な女だと気づくも…

 片想い中の女性の片想いの恋バナ、しかも都合よく遊ばれて悩んでいるという相談を聞かされる苦痛は想像を絶するものでしょう。

「OBのその男が本命にしてくれるなら誠実彼氏と別れようという気持ちもあったようですが、美咲さん自身も遊ばれているだけだという自覚はあるので、彼氏とこのまま付き合っていくつもりとのことでした。要するに誠実彼氏がキープの二番手で、僕はキープにも値しない三番手だったんです。もうこの時点で、ビッチで自己中で打算的な女だなと気づいていましたが、惚れた弱みで親身なフリをして相談に乗る日々が続きました」

◆衝撃の一言「妊娠しちゃった」


 美咲さんのクズな性格に気付きつつも、目の前の恋に盲目的になっており離れることができなかったヒロトさん。ですが彼女のゲス度はこんなものではありません。傷心の彼をさらなるどん底に突き落としたそうです。

「ある日、美咲さんから『ちょっと話したいことがある』って呼び出されたんです。いつもは僕から誘うばかりで、向こうから誘われることなんてなかったので、『とうとう僕のことを一番好きだと気付いたのか!?』なんて期待してしまっていましたが、そんな僕がバカでした。ファミレスで落ち合った美咲さんは深刻そうな顔で『妊娠しちゃったの』と一言。

 一瞬なにを言っているのか理解できませんでした。僕は避妊具を使って完璧に避妊していたし、誠実彼氏もいつもきちんと避妊していると言っていたので、残るは……。もちろん僕や彼氏が父親という可能性もゼロではないですが、美咲さんの反応を見る限り、彼女自身は思い当たる日があり、もう誰が相手か確信していたようです」

◆「堕ろすとき病院についてきてほしいの」

 美咲さんに“産む”という選択肢はなかったようです。

「僕は、OBにも妊娠したことを相談したのかと聞くと、彼女はうつむきながら『あの人には言えない』と。美咲さんはそれ以上語りませんでしたが、その男に妊娠したことを伝えると、めんどくさがられて関係を切られて、もう会えなくなることをおそれているんだなとわかりました。

 冷静な今になって振り返ると、美咲さんって救いようのないほど自業自得なアホだなと思いますが、そのときの僕は彼女の不安に心から共感してしまっていました。そんな僕に付け込むように美咲さんはこう言ったんです。『堕ろすとき病院についてきてほしいの』って。彼女が僕を呼び出した本当の目的はこれだったんですよ……」

◆中絶手術の同意書に署名・捺印させられる


 基本的に産婦人科などで中絶手術をするためには、本人とパートナー、2名の署名・捺印のある同意書が必要。ですが美咲さんは父親濃厚なOBにも誠実彼氏にも妊娠の事実を伝えられなかったわけです。

「消去法で僕が呼び出されたんだなと気づきました。唖然としましたね。でも、今は怒りの気持ちが強いですが、当時はもうなんかショックの連続で思考停止になっていて、後日一緒についていくことにしました。産婦人科で同意書にサインするとき、人生で一番悲しくて、とてつもないむなしさに襲われたことを覚えています。

 美咲さんはそのまま中絶手術をして、半日入院して、出てきました。僕に『ありがとうね、ごめんね』と申し訳なさそうに謝ってきましたが、僕の気のせいかもしれませんが、どこか清々しい表情にも見えたんですよね」

◆最後の半年間でもゲスさを発動させた女…

 それからも美咲さんは一番手・テニサーOB、二番手・誠実彼氏、三番手・ヒロトさんというスタイルを崩さなかったそうです。ヒロトさんは彼女のゲスさに気付きながらも、その後も半年ほどは関係を続けていたといいます。

 余談ですが、その最後の半年の間に、美咲さんはカラオケでナンパされた男性と一夜をともにしたことをヒロトさんに明るくカミングアウトしてきたんだとか。偶然ですがそのナンパ男はヒロトさんの小学生時代の同級生だったそうです……。

<文/堺屋大地>

【堺屋大地】

恋愛をロジカルに分析する恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラー。現在は『現代ビジネス』、『文春オンライン』、『smartFLASH』などにコラムを寄稿。LINE公式サービス『トークCARE』では、カウンセラーとして年間で約1500件の相談を受けている。X(旧Twitter):@SakaiyaDaichi