ある朝起きて、あくびをすると痛みで口が開かない! 少しずつ口を開けて、閉じようとすると「カクッ」と音がし、もしかして、あごが外れているのではないかと心配になる感覚が続きました。口が開けにくいので会話がうまくできず、食事は少しずつ痛みを我慢しながらそしゃくするため、おいしさも感じられない日々。数日後に病院で診断された結果と治療法に驚いた私の体験談を紹介します。

痛い!この痛みと感覚はどこから?



40歳になるころ、朝目覚めて、ベッドの中で伸びをしながらあくびをすると、いつものように口が大きく開きません。奥歯周辺と耳の下あたりに鈍い痛みを感じ、再度口を開けようとすると、「カクッ」と音がするのです。

このとき私の口の開き具合は、おそらく指が縦に2本入るかどうかという状態。これ以上無理に口を開けようとすると、完全にあごが外れて口を閉じることができなくなるのではないかと恐怖を感じ、一気に目が覚めました。その後、ベッドから起き上がり口をゆすいだのですが、口を開けないことと痛みで、うまくうがいができず、気分的にもすっきりしない一日が始まりました。

その日の朝食は、いつものように大きな口を開けて、おいしく食べることができません。お箸を使ってご飯を口元に運ぶのですが、いつものひと口サイズが大きすぎるのです。恐る恐るいつものように口を開いてみると、またあの「カクッ」という嫌な音と、痛みが……。すぐにスプーンに持ち替えて、少しずつ口に運んで食事をするのですが、いつものようにかめません。

おなかは空いているはずなのに、お茶碗半分の量のご飯も喉を通っていかないのです。その日は仕事があったので、そのまま出勤しました。

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出勤するもうまく口が開かず…



出勤後、なんとか話すことはできるのですが、いつもより口が開いていないため声が小さく、同僚からは「どうしたの? 元気ないみたいだけど……」と心配される始末。朝の出来事を話すと、「今日は、お客様からの電話は取らなくてもいいからね!」と言ってくれ、申し訳ない気持ちやありがたい気持ち、いつものように頑張りたい気持ちが入り混じっていました。

しかしよく考えてみれば、この声を聞いたお客様がもしかしたら不快な思いをするかもしれないと思うと、積極的に電話を取らないほうがいいことは明らかでした。この日を含め、次の休日まで残り3日。同僚には申し訳なかったですが、この期間の電話対応はほぼ任せてしまいました。

私はその間、昼休みや終業後に必死で病院探しです。歯は痛くないから歯科ではないような気がするけれど、口の中の症状だから口腔外科? ネットで調べてみると、幸いなことにいつも通っている歯科医院が歯科と口腔外科の治療をしていました。すぐに電話をしてみると私のような症状も診察してくれるということだったので、少し無理を言って私の次の休日に診察の予約を入れてもらいました。診察日当日は、いつもの診察台ではなく歯科医の問診からのスタートでした。