デザインや機能性、価格など、クルマ選びで考慮したいポイントは数多い。なかでも重要な要素の一つが、耐久性だ。長持ちするクルマを選べば、長期的なコストパフォーマンスに優れる。

 米自動車メディアのアイ・シー・カーズは、長持ちするクルマのランキングを発表している。トヨタをはじめとする日本勢が上位の多くを占める結果となった。

◆トヨタ系が10車種中7車種占める

 1位から10位までのうち、8車種を日本勢が占めている。トヨタは1位のタンドラをはじめ、6車種がランキング入りした。同社高級ブランドのレクサスを含めると、実に10車種中7車種に達する。ほか、ホンダからリッジラインが6位に入った。10位内のほか2車種は、米GM傘下のシボレーとなっている。

 調査にあたりアイ・シー・カーズは、4億200万台以上の車両データを収集した。各車両モデルの使用年数ごとに、オドメーターから総走行距離を算出した。これらの平均走行距離に基づき、各モデルが走行距離25万マイル(約40万キロ)に到達するまで「生存」できる確率を推定する、独自の計算モデルを開発した。集計にあたり、本来の耐久性が異なる業務用バンや、データが不十分な車両モデルは除外している。

◆際立つタンドラの信頼性

 1位のトヨタ タンドラはフルサイズのピックアップ・トラックで、40万キロを達成できる可能性は36.6%となった。2位のトヨタ セコイア(36.4%)と併せて、上位車種内でも突出している。3台に1台が、地球10周分以上を走れる計算だ。全車平均が8.6%にとどまるなか、その4倍以上の高い信頼性を誇る。

 米ロード&トラック誌(8月13日)はこのランキングを取り上げ、「驚くことではないかもしれないが、リストにはトヨタ車がかなり多く含まれている」と述べている。日本車が長持ちするという感覚が、データをもって証明された形だ。

 なお、自動車全般の寿命は向上しつつある。アイ・シー・カーズのエグゼクティブアナリストであるカール・ブラウアー氏は、米フォーブス誌(8月13日)への寄稿で、基準の変更について説明している。ランキングは今年11年目を数え、「そうしている間にも、現代の車がますます長持ちしていることは明らか」だという。このため、生存確率を算定する基準値を、これまでの20万マイル(約32万キロ)から25万マイルに変更したという。ブラウアー氏はトヨタにも触れ、「彼らの優位性が見られるのは、驚くことではありません」とコメントしている。

◆「本当に25万マイル走った!」体験談が寄せられる

 ロード&トラック誌の読者からは、トヨタ車を実際に所有した体験談が寄せられている。

 「94年式カムリDXの5速車は、26万8千マイル(約43万1000キロ)走った。日本製だ」

 「私の2003年型4ランナー リミテッドは、今週末でちょうど25万マイル(約40万キロ)を走った!」

 「妻の2012年型プリウスは、26万5000マイル(約42万6000キロ)走った」

 実体験としても、トヨタ車が長持ちすることは確かなようだ。