うっかり日焼けをしてしまった場合でもあきらめないで。
適切なケアをすれば、紫外線のダメージを最低限に抑えることができます。
肌の外側と内側からケアをしていきましょう。
おうかがいしたのは・・・
日比野佐和子先生
医療法人社団康梓会Y’sサイエンスクリニック広尾/SAWAKO CLINIC × YS統括院長。皮膚科医、眼科医、内科医、日本抗加齢医学会専門医。アンチエイジング医療の第一人者として幅広く活躍。『医者が教えるすごい美肌循環』(サンクチュアリ出版)など著書多数。
日光に当たった後シミを防ぐチャンスは3回ある!
シミは「①紫外線を浴びてメラノサイトが反応する、②メラノサイトがメラニン色素を作る、③メラニン色素が蓄積する」という3つのステップでできます。
逆にいえばうっかり紫外線を浴びても、シミを防ぐチャンスは3回あるということ。
具体的なブロック方法は、①保湿ケア、②美白ケア、③食事改善。あきらめずにケアをしていきましょう。
日光に当たったら冷やすそれだけでもシミ・シワ予防に
日光を浴びた後、肌がヒリヒリと赤くほてっているのは、炎症のサイン。
シミを防ぐには、しっかり冷やして炎症を抑えることが大事。「濡らしたタオルやコットンを凍らせたもので、ほてりが落ち着くまで冷やします」。
また、肌が乾燥してバリア機能が低下していると、紫外線のダメージを受けやすくなります。
ふだんから保湿ケアもしっかり行いましょう。
腸内環境を整えると日焼け防止になる
腸内環境を整えると、肌の水分保持量が高まり、ターンオーバーのサイクルも整って、紫外線のダメージを受けにくくなります。
そこで、積極的にとりたいのが発酵食品や食物繊維です。
なかでも毎日、手軽にとれるのがヨーグルト。
「電子レンジ500Wで10秒ほど加熱すると、乳酸菌が活性化して整腸効果がアップします。夏は常温に戻すだけでもOKです」
シミ予防なら、野菜ジュースよりトマトジュースを
美肌づくりには、活性酸素を除去する「ビタミンA、C、E」が不可欠です。
さらに心強い味方が、トマトの「リコピン」という成分。ビタミンEの約100倍という強い抗酸化作用で、メラニンの生成を抑えます。
「リコピンを手軽にとるには、1日に食塩無添加のトマトジュース1缶(200mL)がおすすめ。オリーブオイル小さじ1杯を加えると、吸収率がアップ」
「かんきつ類を食べると焼けやすい」は△。
一般的な摂取量なら気にしなくていい
グレープフルーツやレモンなどのかんきつ類の皮には「ソラレン」という物質が含まれています。
このソラレンには、紫外線の感受性を高めてシミをできやすくする「光毒性」があることが知られています。
ただ、相当の量を摂取しなければ、光毒性は発揮されません。
「一般的な摂取量なら、気にしなくても大丈夫です」
撮影/木村慎 イラスト/きじまももこ 文/寺本彩
大人のおしゃれ手帖2024年8月号より抜粋
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