運用を見直すタイミングは50歳以降
相場が大きく動いたときなどはリスクを取って運用していると不安になるものです。ただ、DCは老後資金。長期運用が大前提です。例えば、プロ野球やサッカーでも長いシーズンの中で負けることがあれば連敗することもあります。でも、最終的に優勝することが目的なのです。
おそらくセミナーなどに積極的に参加されているということなので、ドルコスト平均法なども理解されていると思います。30代、40代は「種まき」の時期だと割り切って、株価が大きく下がるような局面はむしろチャンスと捉え、積極的な運用を継続してください。
そして50代など一定の年齢に達してからが見直しのタイミングだと思います。「種まき」を行ってきた大事なDC資産。大きく育って、立派な樹木になり、たくさんの実をつけているときに台風直撃となっては困ります。つまり、60歳手前で「リーマンショック」のような世界同時株安などに見舞われると大きな影響を受け、また取り返すチャンスもない。ということだけは避けたいところです。
よって、これまで積極的に運用してきたファンドを、債券を中心としたリスクの低いファンドや元本確保型などに変更(スイッチングといいます)するほか、定期的な買い付けファンドを見直す(配分変更といいます)のも1つの方法です。
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DC以外の資産との配分も意識してリスク分散
【画像出典元】「iStock.com/annebaek」
おそらく今後、DC以外にも株式や投資信託など資産運用を行うことになると思いますが、DCを含めて家計の金融資産全体でリスクの取り過ぎにならないように注意してください。DC以外の資産は換金することも想定しておく必要があります。
世界的な不況で、相場展開がさえず各種株価指数が大きく下落。勤め先の業績も悪化し、期待していたボーナスも大幅ダウン。そんなときに予想以上に子どもの学費がかかるといった状況も。学費や車、住宅などのイベント費用は計画的に準備しておきたいところですが、プランどおりにいかない人も多いです。そこで何か投資商品を解約した際にリスクが低めのファンドがあると、こういった局面でも大きな損失は生じておらず解約もしやすいです。
長期的な視点、そして家計資産全般を見渡しDCのファンド選びを工夫してください。ベストな運用は難しくても、真剣に向き合っていればきっとベストな人生を送ることができると思います。