2.鯛のハーブ唐揚げ


余分な水分や臭みを出すために、魚の切り身には軽く塩をするといい。


揚げ物を立てて油をしっかり落とすことで、カラッとおいしい唐揚げに。
〈材料〉2人分

鯛… 2切れ(200g) 
薄力粉…大さじ3  
片栗粉…大さじ1と1/2 
ビール…大さじ5  
チャービル… 2~3本 
ディル… 2~3本
揚げ油…適量 
粗塩…適量 
スダチ… 1個
〈作り方〉
1.鯛は3等分に切り、軽く塩(分量外)をしてからペーパーで水気を拭き取る。

2.ボウルに薄力粉、片栗粉、ビールを入れてさっと混ぜ、チャービルとディルはやわらかい葉の部分を刻んで加える。

3.フライパンに揚げ油をやや高めの中温に熱し、1の鯛を2の衣につけて色が良くなるまで香ばしく揚げ、油をしっかりきる。粗塩と半分に切ったスダチを添える(ふきのとうやたらの芽があれば一緒に揚げてもよい)。

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3.フキの炊き込みごはん


フキは、良い香りがしてくるまでしっかりと塩で板ずりをする。


だしで煮たフキと油揚げは、具と煮汁に分ける。煮汁は米を炊く際に使う。
〈材料〉作りやすい分量

油揚げ… 1枚 
生姜… 2かけ 
フキ… 2本 
だし…300㎖ 
A-酒…小さじ2  
みりん…小さじ2  
薄口醤油…大さじ1/2
米… 2合 
塩…少々
〈作り方〉
1.油揚げは油抜きして幅1㎝長さ3㎝の細切りに。生姜も細切りにする。

2.フキを下処理する。鍋に入る長さにフキを切り、鍋にたっぷりの湯を沸かす。湯が沸いたら塩(分量外)で板ずりしてさっと茹でる。水に取り、筋を取る。1㎝の小口切りにする。

3.別の鍋にだしとAの調味料を入れてひと煮立ちさせ、生姜と油揚げを中火弱で3分ほど煮て、フキを加えて1分煮る。ザルにあげて煮汁と分け、煮汁と分量外の水で2合分にする。

4.鍋に米と分量の水分を入れ、味をみて塩を加え、少し塩味を感じるようにする。フタをして中火にかける。噴いてきたら弱火にして14分炊き、火を止めて5分。3を手早く加えて5分蒸らす。

5.全体を混ぜ合わせ、器に盛る。


付け合わせに「カブの桜風味」(右下)を。カブをくし形切りにし、粗めに刻んだ桜の塩漬けと酢、きび砂糖を混ぜ合わせたら出来上がり。

渡辺有子先生

わたなべ・ゆうこ/東京都生まれ。料理家。スタジオ「FOOD FOR THOUGHT」にて、料理教室や食にまつわるイベントを開催。東京・代々木上原と西荻窪で、同名の器店をディレクション。作家ものの器や食まわりの商品を扱う。『料理と私』(晶文社)、『渡辺有子の家庭料理』(主婦と生活社)など著書多数。旬の素材を生かしたシンプルでおいしい料理に定評があり、いつまでも初心者気分でいつづける生徒・吉田直子にも、懇切丁寧に料理を教える。

吉田直子生徒

よしだ・なおこ/東京都生まれ。ライター。冠婚葬祭で使う小物とジュエリーのブランド〈シュオ〉のディレクター、ファッションブランドのプレスを務めるなど、フレキシブルに働く1 児の母。2019年、絵本『こっぷんとかっぷん』(絵・よこやまかんた/若芽舎)を刊行。2020年には蒼井優の著書『今日もかき氷【進化版】』(マガジンハウス)の編集を手がける。渡辺有子の料理教室で毎月記事をまとめているが、いまだに作るよりも食べることを好む。

photo : Wakana Baba text : Naoko Yoshida