ハワイでも愛される香りのよい清楚な白花が魅力のジンジャーリリー。植えっぱなしで毎年開花するという育てやすさも、世界で広く親しまれる理由です。美しい花を咲かせる注目の種類の紹介に加え、ジンジャーリリーに適した環境と育て方、手入れなどをプロが解説します。

ジンジャーリリーの基本情報


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植物名:ジンジャーリリー
学名:Hedychium coronarium
英名:Garland Lily
別名:ホワイトジンジャー、バタフライジンジャー
和名:ハナシュクシャ(花縮砂)
科名:ショウガ科
属名:ヘディキウム属
原産地:熱帯アジア
分類:常緑多年草(球根植物)

ジンジャーリリーは、ショウガ科ヘディキウム属の常緑多年草。原産地は、熱帯アジアです。ショウガのような株姿で、高さ2mになる大型の球根植物です。丈夫で育てやすく、夏頃から秋に香りのよい白い花を枝先に咲かせます。株全体にショウガのような香りもありますが、根は食用とはされません。

地植えすると植えっぱなしで手間もかからず、毎年開花します。寒さには強いので、関東以西の地域では屋外でも地上部は枯れますが越冬します。また冬に室内の温かい場所で管理すれば一年中常緑で、花期も長くなります。

日本には、江戸時代末期に薬用植物として渡来しました。現在は観賞用に栽培される他、切り花にも利用されています。

繁殖力が強く、世界の熱帯で広く野生化しています。キューバやニカラグアでは国花とされ、中国では花から香料を取るために商用栽培されます。

ハワイでは多く植えられて親しまれており、香りのよい花は結婚式のレイにも利用されます。またその香りは非常にポピュラーで香料としてよく使われ、知る人ぞ知るハワイを代表する花です。

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ジンジャーリリーの仲間

ヘディキウム属はインド、東南アジア、マダガスカルなどに70~80種が分布します。カラフルな花を咲かせる品種が多くあります。

キバナシュクシャ Hedychium gardnerianum


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インド、ネパール原産で高さ2.5mほどになり、カヒリジンジャーの英名があります。茎は太く花序の長さは30~45㎝に達し、この仲間で最も豪華な花を咲かせます。白や赤などの花色があります。

ベニバナシュクシャ Hedychium coccineum


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インド、チベット原産で、朱赤やオレンジ、黄色などの花色があります。