“汗臭い人”の共通点…「タオルやハンカチなどで拭うこと」には注意が必要――お役立ちニュース傑作選

大事件ばかりがニュースではない。生活で役立つニュースを厳選、今回は反響の大きかった記事より、いま再び話題になっている記事に注目し紹介する!(初公開2023年8月11日 記事は取材時の状況) *  *  *

猛暑日が続きます。当然ながら汗をかきやすく、そのニオイが気になるもの。特にエレベーターや通勤電車など密閉された空間では、「まわりに迷惑かけていないか」気にされる方も多いのでは? でもニオイの話題はセンシティブだからこそ、周囲から指摘されることは少ないはず。

これまでのべ5,000人の買い物に同行してきた筆者は、ファッションのみならず、「ニオイ対策」についても多くの相談を受けてきました。そしてニオイの原因を学んだ結果、ハンドタオルやハンカチで汗を拭うことが決して正解とはいえないことに気づいたのです。

今回は、「真夏のニオイ対策」について、『男の服選びがわかる本』(池田書店)の著者がポイントを解説します。

◆汗がニオイに変わる仕組みは…

「2種類の汗がある」というのはご存じでしょうか。サラッとした汗はエクリン腺から、脂質やタンパク質を含む汗はアポクリン腺と、それぞれ異なる汗腺から分泌されているんです。ちなみにニオイの原因となる汗は「アポクリン腺によるもの」です。

さて、ここまではそれなりに有名な話ですが、汗がニオイに変わる仕組みについては意外に知られていないよう思えるのです。汗自体が臭うわけではありません。皮膚に常駐している雑菌と汗が結合したとき生じるガス、これが「ニオイ」になると言われています。

アポクリン腺は脇に集中しているため、ニオイに変わる前に、こまめに脇汗を拭いたいところ。ごく当たり前の対策に聞こえますが、分泌した汗を放置せず、雑菌に分解される前にふき取ることが、絶対的な汗臭対策です。ただこのとき、タオルやハンカチなどで拭うことには注意が必要です。

◆「使い捨てボディータオル」を使おう

タオルやハンカチで脇汗を拭う場合、皮膚常在菌も一緒に付着してしまいます。つまり、時間の経過とともに拭った汗と雑菌がタオルで結合してしまうから、汗を拭ったタオル自体も一日の終わりに臭くなってしまいます。そこで、使い捨てを前提としたデオドラントのボディータオルをおすすめしたいです。

また、汗を拭きとりやすくするため、私自身は数年前からカミソリで脇毛を定期的に処理しています。そこまでやる必要はないかもしれませんが、感覚的には汗を拭きとりやすくなったと報告しておきます。

◆汗の量をコントロールするには

とはいえ、脇汗を頻繁に拭う行為は人目を気にしてしまうもの。いつでもどこでも出来るわけではありません。そこで、汗が乾燥しやすい肌着も対策になり得ます。

ユニクロのエアリズムは、水分が分散していく毛細管現象という理論を用いて、脇にかいた汗を乾燥させる速乾機能があります。10年近くエアリズムを愛用していますが、この機能を知ってからより手放せなくなりました。

かいた汗を「拭きとること」、「乾かすこと」。これだけでも十分かもしれませんが、汗の量自体が多い私はこれだけでは物足りず、「分泌される汗の量を減らす」というミョウバンも試してみました。

「アルム石のストーン」というミョウバンの結晶を水で濡らし、脇に塗るだけで汗の量が減っていきます。これにより、毛穴を引き締め汗が出にくくなるというものです。正直、科学的根拠の真偽は分かりませんが、あくまで自分の場合は、塗った日は汗が少ない気がしました。

◆不快な「生乾き臭」をなくしたい

また、意外に見落としがちですが、「服の生乾き臭」も極力なくしたいですね。どんなに身体をキレイに洗っても、着ている服から不快な臭いが出ていれば元も子もありません。

部屋干しの洗濯物が臭くなる理由は、洗濯ものに付着した雑菌が原因だと言われています。というのも部屋干しでは乾くまでに時間がかかるため、水分を含んだまま時間が経過することで雑菌が繁殖しやすくなるのです。

平日は帰宅が遅くなる場合、やむなく部屋干しせざる得ない方も多いはず。ここでのポイントは、雑菌を洗濯の段階で完全に除菌すること。「部屋干し用の洗剤」を使えば簡単に対処できます。

そして、洗濯もの同士の間隔を空けて干すことも大切です。距離が近いと乾くまで時間がかかってしまいますので、1回で洗濯する分量を多くしすぎないこともお忘れなく。

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ニオイを防ぐことに目が行きがちですが、衣類のニオイに目を向けることで効果的な“スメルマネジメント”を実現したいところです。

<TEXT/森井良行>

【森井良行】

“あなたのお抱えスタイリスト”として、その違和感を言葉で可視化する。著書『38歳からのビジネスコーデ図鑑』(日本実業出版社)など5冊。MENSA会員。公式サイト「エレカジ」では、80件を超えるコーディネート事例を公開。