枕草子の世界を想像してみる
春というと浮かんでくるこのフレーズからインスピレーションを受けていけてみました。
『春はあけぼの。やうやう白くなりゆく山ぎは、すこしあかりて、紫だちたる雲のほそくたなびきたる』
清少納言の随筆・枕草子の冒頭の一節です。
だんだんと白くなっていく山際の空が少し明るくなって、紫がかった雲が細くたなびいている。
そんなシーンを想像して、白いストックを山際に、「ハイブリットスターチス サフォラライラック」を紫がかった雲に見立ててみました。
平安時代の日本には存在しなかったストックとスターチスで古典を表現しています。
日本人が昔から遊び心で楽しんできた「見立て」の世界。
ぜひ、想像して楽しんでみてくださいね。
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ふんわり霞がかった春の風景を表現
春は空気中に水蒸気を多く含むため、遠くの景色がかすんで見える「霞」と呼ばれる現象が起きることがあります。
平安の昔から「春霞(はるがすみ)」「秋霧(あきぎり)」というように、同じような現象を季節で表現を使い分けていた感性に感動します。
そんな春の風物詩である霞を表現してみたくて、霞のようにふわふわとした花を集めてストックと合わせてみました。
ストックをいけたら、ハイブリットスターチスとその名の通りの「カスミソウ」でふんわりとさせます。
青に染めた「アスチルベ」を加えて、色が足りないところに水色の「ニゲラ」と淡い紫の「ブルーレースフラワー」をいけて全体のバランスを整えましょう。
少し離れた場所から眺めて、全体に花が入っているか、ふんわりしているか確認しましょう。今回は春の霞がかった風景を表現するため、同じ種類の花を固めていけずに、まんべんなく配置して、ふんわりとした空気感を出しています。
器も丸いものからゴブレット型のよりフォーマルなものに変えて印象を変えてみました。器を変えてさまざまな姿を楽しみましょう。