静かに話すのはいいなぁ。大きな声じゃなきゃ届かない時もあるけれど、静かに話すことで、話す側も聞く側も落ち着けるのがいい。同じ言葉でも話し方次第で違った受け取め方をされるというのは、よく聞く話。こんなの間違ってる!変革するぞ!と声をからして大声で叫ぶより、「静かに、でも力強く、時に穏やかに伝える」ほうがむしろ人の心を動かす場面が、増えてきている気もする。思慮深さや芯の強さ、品の良さが、信頼に繋がる時代になっているのかもしれないなあ。
絵・文/水野 学
みずの・まなぶ/クリエイティブディレクター。〈good design company〉代表。著書に『センスは知識からはじまる』『世界観をつくる「感性×知性」の仕事術』(ともに朝日新聞出版)ほか。