Z世代やミレニアル世代に変化が
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そんな中、最近では少し変化が見られるようです。アメリカのZ世代やミレニアル世代の人々が18歳以降も親との同居を選ぶ傾向があることがわかり、このような変化に多くの人々が驚いているとアメリカの各メディアは報じました。
メディアソースによって数値に差異がありますが、まず調査機関として権威あるピュー研究所の発表によると、アメリカに住む18~34歳の成人の3人に1人が実家で暮らしているということです。(数値は2021年時点)
またブルームバーグやアキシオス、デゼレットなどのメディアソースでも、18~29歳の成人の半数近くが親と同居し、この割合の多さは1940年代以来初めてだといいます。ほかにも両親と同居している25~34歳までの成人の数が20年前と比べて87%増加しているという数字もあります。親との同居について(経済的に独立できない場合に社会的偏見に対して)恥ずかしいと思う気持ちはその年代の人々の間で薄れているということです。
そのような傾向に変わってきているのは1.節約のため、2.高齢の親の世話のため、3.子に自活する経済的余裕がない、というのが主要な理由のようです。
不動産情報サイトのzillowによると、アメリカでもっとも家賃が高い都市の1つであるニューヨーク市のアパートの平均家賃は月額3812ドル(57万4000円)にもなります(数値は2024年7月現在)。つまり親と子が別居すれば毎月100万円、年間1200万円を超える支出があり、同居すれば毎月50万円、年間600万円以上も節約できるということなのです。なるほど、前述の理由にも納得できます。
一方、前述のピュー研究所は、ヨーロッパ諸国のその世代の若者は実家暮らしをする傾向がアメリカより高いといいます。実家暮らしの傾向が中でも高いのはクロアチア、ギリシャ、ポルトガル、セルビア、イタリアなどで、逆にその傾向が低いのはフィンランド、スウェーデン、デンマークと北欧諸国でした。またアメリカとヨーロッパの両方で、若い男性は若い女性よりも実家暮らしの傾向が高いということです。
これらの情報はどの国もあくまでも「傾向」であり、ライフスタイルは人や家族それぞれで異なります。実家暮らしの理由がポジティブなものであれば歓迎されることだと思います。一方、成人した大人が経済的に自立困難で実家暮らしを強いられているとしたら、それは健康的な理由とは言えないでしょう。