若いころの苦い経験により、虫歯治療が苦手になった私。虫歯にならないために、日々気を付けているのですが……あるとき、歯に痛みを感じるように。おそるおそる歯科医院で相談してみると、歯痛の原因は意外なものでした。盲点だった自分の癖に気付き、定期健診の大切さが身に染みた経験談です。

定期健診に通っているのに…歯が痛い!

私は、25歳で重い虫歯になって以来、アラフォーになった現在まで定期的に歯科健診に通っています。その理由は、25歳のときの虫歯治療で神経を抜く処置があまりにつらかったため。もちろん治療の際に麻酔をしてもらいましたが、器具が神経に触れるたびに激痛が走り、涙が出てくるほど。さらに、慎重に処置していたからか、何度も何度も治療のために足を運ばなくてはならず、心が折れそうになりながら通院していました。

もう二度とそんな思いをしないよう、かかりつけの歯科医院を変更。今では3カ月ごとに磨き残しや歯周ポケットの深さのチェック、歯のクリーニングなどを受けています。定期健診のおかげか、軽微な虫歯にはごくたまになりつつも、神経を抜くような大がかりな治療には至っていません。

しかし、40歳手前になったくらいから「あれ? なんだか歯が痛い気がする」とふと感じることが増えました。冷たいものや熱いものを口にしていないのに、じんわりと歯が痛むのです。「定期的にメンテナンスしてもらってるのに、まさか虫歯?」と、若いころの恐怖がよみがえります。とはいえ日常生活に支障はなく、我慢できないほどの痛みではないので、すぐに受診するのではなく定期健診で相談することにしました。

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歯が痛いのはまさかの癖が原因だった!

定期健診で歯科衛生士さんやドクターに痛む場所を確認してもらうと……虫歯の所見はなし。普段から丁寧に診察やメンテナンスをしてくれるので所見に信頼でき、虫歯ではないことに安心しました。

ではなぜ歯が痛むのか……もう一度歯科衛生士さんに口腔内の状態を診てもらうことに。すると「歯を食いしばる癖はありますか?」と聞かれました。なんでも、食いしばっていると歯に痛みが生じるケースがあるのだとか。

指摘されて振り返ってみると、たしかに歯を食いしばっているときが多々あることに気が付きました。何か食べているわけでもないのですが、日常的にギューッと歯をかみ締めているのです。歯を食いしばる癖がある人は歯茎の骨が隆起しやすいそう。私の歯茎は触らなくてもわかるほどボコボコと盛り上がっている状態だったため、歯科衛生士さんが癖に気付いたようです。

さらに、ストレスや疲れがたまっていた時期だったので「余計に痛みを感じやすかったのかも」とのこと。なお、歯茎の下で隆起している骨自体は痛くありません。

歯科衛生士さんから「なるべく食いしばらないように」「上の歯と下の歯を空けるように意識してみて」とアドバイスを受け、歯科医院を後にしました。