2024年8月22日から二十四節気は「処暑(しょしょ)」に
処暑とは、暑さが収まるという意味の節気です。
暦の上では暑さは峠を超えて、朝晩はわずかに過ごしやすくなるころ、とされていますが、いまだ猛暑の真っ只中にいる現代人には納得しがたい節気ともいえます。
気象庁の過去の記録をひも解いてみると、記録が残る1875年8月の東京の平均気温は24.9度、9月が21.5度でしたが、2023年になると8月が29.2度、9月が26.7度で、約4~5度気温が上昇していました。
これはあくまでも平均値なので、実際の8月後半の体感気温はずっと高く、処暑の季節感は掴みづらいと言わざるを得ません。
しかし、徐々に短くなる日はずっと変わらない季節の移ろいのサイン。
既に立秋*から日の出は14分遅く、日の入りは20分早まり、日一日と秋の気配は確かに増しています。
*東京都の日の出、日の入り時刻
2024年8月7日(立秋) 日の出04:52 日の入り18:42
2024年8月22日(処暑)日の出05:06 日の入り18:22
処暑の季節感
伝統的七夕
七夕といえば7月7日を思い浮かべますが、太陰太陽暦に基づく七夕は「伝統的七夕」と呼ばれ、8月に行われます。
国立天文台の定義では、処暑に最も近い新月の瞬間を含む日から数えて7日目を「伝統的七夕」の日としていて、年によって異なりますが、2024年は8月10日、2025年は8月29日、2026年は8月19日となります。
現在の七夕は梅雨時季の上に空が明るく、天の川はおろか星を見つけるのも難しい状況ですが、伝統的七夕であれば晴れた夜空が期待できる時季なので星を探せるかもしれません。
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「プルメリア」
□開花時期:6~10月
□香り:あり
□学名:Plumeria
□分類:キョウチクトウ科 インドソケイ属(プルメリア属)
□和名:インドソケイ
□英名:Plumeria、Frangipani、Temple tree
□原産地:熱帯アメリカ
プルメリアは生垣などに使われるキョウチクトウの仲間で、ニカラグアとラオスでは国花に制定されているほど、熱帯地域の文化に欠かせない花です。
また、南国をイメージする花として、さまざまなデザインのモチーフや、甘くトロピカルな花の香りが香水などに使われています。
名前の由来
プルメリアの名前の由来は17世紀フランスの植物学者である、シャルル・プルミエにちなんで名づけられました。
別名の「フランジパニ」はプルメリアの香りの香水を発明したイタリアの貴族フランジパニ家16 世紀の侯爵、ムツィオ・フランジパーネにちなんで名付けられたと考えれています。また、地域によってはプルメリアよりもフランジパニの名前が一般的な場合もあります。
ハワイの文化とプルメリア
プルメリアの原産地のようなイメージがありますが、19世紀中ごろにドイツの生物学者によってハワイ諸島に持ち込まれ、定着しました。現在ではハイビスカス、ピカケ(マツリカ)とともにハワイを象徴する花として親しまれています。
ハワイ語ではPua meliaと呼ばれ、「大切な人の幸せを願う」という意味があり、5 枚の花弁は愛、信仰、慈善、希望、献身に例えられています。
Temple tree
プルメリアは別名Temple tree(寺院の木)とも呼ばれていて、東南アジアの寺院によく植えられています。これは生命力が強く、長寿の木であることや、花が散らずにきれいな姿で落ちることが不老不死の象徴として考えられ、寺院の木となったようです。
なお、ヒンズー教では献身と信仰の象徴とされ、神々の像をこの花で飾ったり、お供えに添えたりするなど、プルメリアが日常に根付いています。