『月刊MONOQLO』編集長の建部と申します。
「誰なんだお前は」という声もあろうかと思いますので、まずはMONOQLOがどんな雑誌かを説明します。2009年創刊のいわゆるモノ雑誌なのですが、最大の特徴は「年間3000以上ものモノやサービスを検証し、メーカーやサービス運営に忖度することなく、それらの良い点・悪い点を正直に読者に伝える」こと。
本記事ではそんな雑誌を作っている私が、消費者の買い物や暮らしにおける正しい選択の一助として、正直なレビューを紹介していきます。今回のテーマは『買って良い・ダメな冷凍うどん』です。各スーパーの冷凍コーナーの充実度が日に日にアップしていますが、夏といえばさらさらっと食べれるうどん! そこで各スーパーのプライベートブランド製品を集めて、おいしさや使い勝手を良し悪しを比較しました。是非ともご参考ください。
◆手間いらずでもなるべく美味しく食べたい!
今回は大手スーパーマーケットで販売されている、プライベートブランド(PB)冷凍うどんを6製品集めてみました。
事前の読者アンケートでは「常備しておけば疲れた時や時間がないときに安心」という声が多かった冷凍うどん。たしかにレンチンするだけで主食ができあがるのは、相当にラクですよね。ただしいくら手間が少ないとはいえ、せっかくならより美味しい商品をチョイスしたいもの。
本誌の冷凍うどん「ベストバイ」の定義は、味が美味しく、食感の良さが立ち、冷やし・温どちらも合う使い勝手の良さがあること。その基準を超える逸品を見つけるためにチェックしたのが以下の項目です。
【おいしさ】食のプロとともに、食べた時の味や香り、のどごしを評価
【食感】麺を噛んだ時の食感やコシをプロと編集部で評価
【使い勝手】冷たいうどんでも温かいうどんでも、どんなつゆにあわせても汎用性があるかをプロと編集部で評価
テストの結果、おすすめできる2品、残念ながらおすすめできない1品を発見。さっそくご紹介してまいります。
◆買ってイイ!【イオン トップバリュ うどん】
文句なしのナンバーワン冷凍うどんと認定できたのが、イオン「トップバリュ 冷凍うどん」です。
味のからみがいいため、めんつゆでも白だしでも。もちろん温かいうどんにしても絶品。具材やだしとしっかり調和してくれる麺です。
他社製品の麺と比較すると、やや茶色がかった色であるとわかりました。盛り付けの際に多少気になる人はいるかもしれません。
麺の表面にはわずかな荒れがあります。つるっと感でいえばそこそこながらも、噛み締めたときに感じる塩味の強さが絶妙。小麦の風味もしっかり感じられて、食のプロも大絶賛しました。
麺全体にしっかりとしたコシがあるのも非常に優秀。万人受けする最強うどんに決定です!
【MONOQLO評価】
おいしさ:◎
食感:◎
使い勝手:◎
◆買ってイイ!【イオン トップバリュ さぬきうどん】
ベストバイに次いで「買ってイイ認定」できたのが、同じくイオンPBである「トップバリュ さぬきうどん」です。
ベストバイと同様に麺全体のコシの良さが特徴。のどごしが非常に良く、冷たくても温かくしても美味な使い勝手の良さも高評価となりました。
一点だけベストバイと差があったのが、小麦のうまみ。本商品はベストバイと比べると小麦の香りとうまみを感じにくかったです。
とはいえ食感、使い勝手も加味すると他社PB製品よりも優秀。気分によってベストバイ商品と選ぶのもアリです!
【MONOQLO評価】
おいしさ:◯
食感:◎
使い勝手:◎
◆買うのはちょい待ち【西友 もっちりなめらか讃岐うどん】
残念ながら、積極的に買う理由がみつからなかったのが西友のみなさまのお墨付き「もっちりなめらか讃岐うどん」です。
麺自体のコシの弱さをプロに指摘されました。もう少しうどんらしいコシがほしいと思われます。
また、食べてみると部分的に柔らかい箇所があったり、麺の表面がざらついている箇所があるなど、ムラが気になってきます。これで他社製品よりもずいぶんと安いなら話は別なのですが……。
【MONOQLO評価】
おいしさ:×
食感:△
使い勝手:△
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以上、本誌のガチテストで導き出した、「冷凍うどんの正直評価」でした。購入する際に参考にしていただければ幸いです。
<TEXT/建部 博>
【建部 博】
『月間MONOQLO』編集長。年間3000以上もの製品やサービスを自分たちで比較・テストし、本当に買って良いモノや使っていいサービス、そして「正直、あまりおすすめできない」モノも紹介している。本誌や兄弟誌の記事をまとめたWEBサイト「360LiFE」も運営。