夏は恋の季節、そこで過去5万本の記事より反響の大きかった恋にまつわる記事をピックアップ!(初公開2023年7月18日 記事は取材時の状況) * * *
夏は海やバーベキュー、花火大会などのイベントが目白押し。この季節になると「恋人が欲しい!」「恋人と色々なところに出かけたい!」と思う人は多いはずだ。しかしながら、そんななかで“別れ”を経験してしまうことも……。
◆【ケース①】彼氏と喧嘩もしていないのに…
“絶賛彼氏募集中”だという美玲さん(24歳・仮名)は、「夏の恋って難しい〜」と苦笑する。彼女はかき氷マニアで、夏は食べ歩きにいそしんでいるが、なんとかき氷がきっかけで失恋した経験があるという。いったい、何があったのか——。
「私はブームの前から大のかき氷好きで、全国各地どこへでも行ってました。老舗はもちろん、SNSでバズったところはだいたい顔を出しています」
基本はひとりで巡っていたようだが、誰か行きたい人がいれば一緒にいくこともあるそうだ。
「SNSに載せるためだけの写真を撮りたい子とか多いですから(笑)」
去年付き合っていた彼氏も、かき氷には興味を示してくれたそうで一緒に何店舗も巡っていた。そんななかで突然、別れが訪れたのだ。
◆いきなり「もう別れよう」
「地方のかき氷屋さん巡りをメインにした旅行計画を立てていたんですが、いざ旅費を振り込む段階になって、いきなり『もう別れよう』ってフラれてしまいました」
とくに喧嘩をしたわけではなく、うまくいっていたはずだったそうで“寝耳に水”。しつこく彼を問いただしてみると、言いにくそうに「……かき氷」とポツリ。
「彼、お腹が弱いから並んでまでかき氷を食べに行くのがストレスだったみたいなんです。1回や2回ならまだしも、頻繁だったので。さらに旅行中までかき氷三昧なのは、さすがにしんどいと言われてしまいました」
別れたくない、というのが本音だったが、“かき氷の食べ歩きに付き合ってくれる”というのも彼の好きなポイントだったそうで、美玲さんは渋々ながら了承した。
「私が初対面で『かき氷が好き』と言ったら『僕は趣味がないのでいいですね! 一緒に巡りたいな』って。それから数ヶ月、実はしんどかったんだと思うと……ヨリを戻したいなんて言いにくかったです。趣味も限度があるってことなんでしょうね」
◆【ケース②】どうしても許せない彼氏の行動
萌香さん(26歳・仮名)は、彼氏と付き合ってもうすぐ1年。ようやくコロナ禍が終わった今年の夏はたくさんの予定をいれていた。しかし、これから夏本番だというのに、彼氏の行動がどうしても許せず、別れを切り出したという。
「お買い物デートの休憩で某有名カフェに寄ったときのことでした」
その日は、まだ6月にもかかわらず、30度を超える炎天。当然、冷たい飲み物を求める客で店内は混み合っていた。
「先に飲み物を買ってから席を取るシステムだったので、アイスコーヒーを2つ購入して席を探していました。彼氏がトレーに乗せて持っていたんですが、遠くの席に空きを見つけて。私が指をさした途端、よそ見をした彼は段差につまづいて転んでしまったんです」
店内にはガシャン!と大きな音が鳴り響き、彼は盛大にトレーをひっくり返してしまったそうだ。
◆カフェでコーヒーをひっくり返してしまった
「床がコーヒーまみれ(苦笑)。彼のジーパンにはかからなかったけど、私の足には少しかかってしまいました」
彼は慌てて店員のところに走り、こぼしてしまった旨を伝え、ナプキンを大量にもらってきた。ここまでの対応は問題なかったが……。
「ナプキンでまず私の足をふいて『大丈夫? ごめん』って何回も謝ってきたんです。私は大したことないから『大丈夫だよ』って。今度はせっせと床を拭きだしたのです。
ただ、それよりも近くの席のお姉さんに思いっきりコーヒーがかかっていたので。彼氏には見えていなかったのか、私だけを心配し続けるんです。さすがにありえないというか……」
運悪く、そのお姉さんは真っ白のワンピースを着ていたとか。
「彼氏がお姉さんに何も声を掛けないので、私が『すみません!』と頭を下げると、彼氏も『あ、すみません』とだけ言いました。お姉さんの連れの方が、彼のことを珍獣を見るような目で見ていました」
◆“ありえない一言”にドン引き
そこに店員が大慌てで駆けつけて、お姉さんにシミ抜きやナプキンを手渡した。その様子を見た彼氏は、平然と「じゃあ、行こうか」と言い放ったのだ。
「こいつ正気か……? と思いました。他人の真っ白のワンピースをコーヒーまみれにした挙句、謝罪の言葉もナシ。普通は真っ先に謝りますよね?
本人も連れの方もビックリしすぎてポカーンですよ。周りの人がヒソヒソ声で『ありえない』『かわいそう』って話しているのが聞こえました。もう一緒にいるのが恥ずかしすぎて」
萌香さんは、いったん店の外に彼氏と出た。そこで、お姉さんに謝罪してクリーニング代を支払ってくるように諭した。
「彼は終始『なんで?』『そんなん店員がなんとかするっしょ』と悪びれない様子で。最終的に『しつこくない? うちらが汚れてないならそれでいいじゃん』と開き直ったんです。さすがにドン引きでした」
萌香さんは別れを切り出したそうだが、彼は納得がいかないようで別れ話は平行線をたどっているという。「夏が終わる頃には私のことを忘れてほしいですね」と苦笑いだった。まさに“覆水盆に返らず”かもしれない……。
<取材・文/吉沢さりぃ>
【吉沢さりぃ】
ライター兼底辺グラドルの二足のわらじ。著書に『最底辺グラドルの胸のうち』(イースト・プレス)、『現役底辺グラドルが暴露する グラビアアイドルのぶっちゃけ話』、『現役グラドルがカラダを張って体験してきました』(ともに彩図社)などがある。趣味は飲酒、箱根駅伝、少女漫画。X(旧Twitter):@sally_y0720