『丹波 やながわ』の名物「焼きたてどらやき どら福」1個350円| ⾷楽web
●いま東京・本郷三丁目で飛ぶように売れている話題の「焼きたてどらやき」を実食レビューします!
突然ですが、東京文京区・本郷通りと春日通りが交差する“本郷三丁目交差点”の角に、「本郷もかねやすまでは江戸の内」という川柳のプレートが掲げられているのをご存知でしょうか?
この“かねやす”というのは、江戸時代から続く小間物店の名称で、当時、繁盛していたこの店を境に、江戸の華やいだ景観から農村の風景に変わることから、“かねやすまでが江戸の内”と詠われたことに由来しています。
東京・文京区の本郷通りと春日通りの交差する角にある「かねやすビル」にある「本郷もかねやすまでは江戸の内」の表示
その場所は、「かねやすビル」として今も存在し、1階は小間物店が400年以上営業を続けていたのですが、数年前にシャッターが降り、その歴史を閉じました。
ところがつい先日、その「かねやす」の場所を通りかかると、たくさんの人で溢れ、まさしく江戸の繁盛っぷりを思わせるようなお店が誕生していたんです。みなさんのお目当ては、なんと「どらやき」。しかも“焼きたて”のどらやきなんです。
東京・本郷三丁目に8月20日に移転オープン
そのどらやきを出しているのは、兵庫県丹波市に本店を持つ明治25年創業の老舗和菓子屋『丹波 やながわ』。上質な丹波黒豆を使用した和菓子が人気の有名店です。
兵庫県丹波地方の特産「丹波黒豆」といえば、お正月に黒豆(甘露煮)を購入する際によく目にするブランドです。一般的な黒豆よりひときわ大粒でふっくらしていてツヤツヤ。少々高価ではありますが、その上質な味を知ってしまうと、「やっぱり丹波の黒豆が一番おいしい」と思わされる逸品です。
その丹波の黒豆を使ったどらやき。しかも“焼きたて”となれば、食べてみたくなるのが人の性(さが)。なので本郷の『丹波 やながわ』は、プレオープン時から大行列。焼きたてどらやきが飛ぶように売れまくり、あっという間に売り切れてしまいました。
今回は、筆者もその行列に並んで購入できたので、その味わいを紹介したいと思います。
上質の丹波黒豆を使用した焼きたてどらやき
「どら福」1個350円
『丹波 やながわ』の名物・焼きたてどらやきの名前は「どら福」といい、1個350円。丹波黒豆を使用しているだけあって、どらやきにしては少々お高めですね。
どらやきの生地に「丹波風土」と刻印されています
さっそく袋から出してみると、こんがりキツネ色で、生地の皮が非常にきめ細かい。そっと指で推してみると、すぐ跳ね返り、モッチリした弾力が指に伝わってきます。
どらやきを半分にカットしてみると、生地が繊細に空気を含んでいて、間には濃い黒色のつぶ餡がお目見え。
「どら福」を半分にカットした図
いざ実食です。歯に当たるもっちり&しっとりした生地の心地よい食感。これは焼きたてならではでしょう。続いて肝心のあん。粒あんですが、こし餡部分も多く、とてもなめらか。そして、こっくりした黒豆の味と優しい甘みを感じます。単に上品というより、口の中で甘みがまぁるく、クルクルと回って、旨味がじっくり押し寄せてくるような、そんな深い味わいなんです。
粒あんながら、こし餡部分も多く、とてもなめらか[食楽web]
これが、丹波黒豆の威力でしょうか。確かに普通のどらやきとは違いますね。これは手土産にして、喜ばれること間違いないと思います。
まとめ
店内で売られているさまざまな和洋菓子は手土産に重宝するはず
ちなみに『丹波 やながわ』では、この他に丹波黒豆を使用した和菓子をはじめバウムクーヘンやサブレ、ドーナツなども販売しており、常にお客さんで賑わっています。まるで江戸時代の「かねやす」の賑わいが再燃したかのような本郷の『丹波 やながわ』。ぜひ訪ねてみてください。
●SHOP INFO
店名:丹波 やながわ 東京春日店
住:東京都文京区本郷2-40-11 かねやすビル1F
TEL:03-3868-5910
営:9:00〜19:00
休:日
(撮影・文◎土原亜子)