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●東京都練馬区の江古田にある人気ベーカリー『江古田パーラー』はなぜ愛され続けるのか? その魅力をご紹介します。

 住んでいる街にその店があることを、誰かについ自慢したくなる。たまにそんなパン屋さんがあります。焼きたての美味しいパンが揃っていて、毎日食べたくなるお気に入りのパンがあり、そしてなぜかホッとするような安心感もある……そんなパン屋さんです。

 今回ご紹介するパン屋さんはまさにそんな一軒。それが東京・練馬にある『パーラー江古田』です。2006年にオープン。古民家をリフォームしたお店は雰囲気抜群で、平日・休日を問わず、地元や都内の人はもちろん、全国各地からわざわざ訪れるお客さんで常に繁盛しています。


2006年にオープンした『パーラー江古田』

 店内に足を踏み入れると、まず驚かされるのはそのパンの種類の豊富さ。レーズン酵母の食パン、フランスパン、リュスティック、カンパーニュ、くるみパン、フォカッチャ、チャバタ……。焼きたてのパンが次々と入口のショーケースに並べられ、どれも素朴な佇まいながら、凛とした美しさがあります。


店内入ってすぐの場所にあるパンのショーケース

 どれを食べても美味しいのですが、筆者のイチオシは、「61(sixty・one)」というパン(ホール1123円、ハーフ561円)です。これは農林61号の全粒粉を100%使用し、中にひまわりの種とアマニを練り込んだパン。売り切れて買えない時もありますが、ショーケースを覗いて発見すると、嬉しくなって必ず購入しています。


「61(sixty・one)」(ホール1123円、ハーフ561円)

 見た目の通りずっしりと重量感がありますが、ドイツパンのように硬くはありません。周りはカリッ、中はしっとり・ふんわり。食べると全粒粉の香ばしさと旨みが広がり、プチプチとしたひまわりの種の食感も楽しい。まさに唯一無二の美味しさです。

 そして『パーラー江古田』の魔力は、テイクアウトのパンだけではありません。イートインでいただけるパンメニューも、パン好きにとってはたまらなく魅力的なんです。

木の温もりを感じる古民家で絶品パンを堪能


扉を開けると、シャンデリアや暖炉、石臼、古時計などに囲まれたレトロな空間が広がる

 イートインでいただけるのは、たとえば好きなパンを選べるトーストセットや、数種類のサンドイッチ。サンドイッチの中から「季節のグリル野菜サンド」(ドリンク付き・1595円)を頼むとすると、「パンはどうしますか?」と店員さんに尋ねられます。選べるパンはなんと9〜11種類! サンドイッチとはいえ、主役はあくまでもパンなのです。


「季節のグリル野菜サンド」1595円。こちらは全粒粉のくるみパンでサンドイッチにしてもらった

 また、『パーラー江古田』の大人気メニュー「スペシャルパン盛りセット」(1958円・ドリンク付き)も忘れてはいけません。これは、6種類のスライスパン(2切れずつ)とサラダ、おかず(日替わり)4種類の盛り合わせプレートです。


「スペシャルパン盛りセット」(ドリンク付き・1958円)

 この日の「スペシャルパン盛りセット」は、スライスパン12切に、カルピスバターやクリームチーズ、パテ、カルパッチョが載ったプレートでした。パンを1切れ食べるごとに、まったく異なる個性的な食感と風味、味わいが口中に広がります。パンってこんなにも奥深いものだったのかと、思わずため息が出そうになります。

 ちなみにパンが食べきれない場合、持ち帰りも可能。でも実際には、美味しすぎてあっという間に平げてしまい、帰り際にお持ち帰り用のパンまであれこれ買ってしまうと思います。ぜひ、練馬の『パーラー江古田』に遊びに行ってみてください。

●SHOP INFO

店名:パーラー江古田

住:東京都練馬区栄町41-7
TEL:03-6324-7127
営:8:30〜18:00
休:火

(撮影・文◎土原亜子)