イキシアの性質と育て方


イキシアの球根。Sarycheva Olesia/Shutterstock.com

イキシアの球根は、網状の外皮につつまれたグラジオラスの球根を小型にしたような形状です。

耐寒性も耐暑性も強めで、私が住む群馬県前橋市ではマイナス5℃程度になる冬も、そして40℃前後になる酷暑の夏も植えっぱなしで問題なく越す、育てやすい球根といえるでしょう。

種類により開花期が異なり、多くは春咲きで、夏咲きのものも一部あります。

イキシアの育て方

【植え付け】

時期:秋(9〜11月)が最適です。
場所:日当たりがよく、風通しのよい場所を選びましょう。
土壌:水はけがよい土壌を好みます。砂質が理想的ですが、水はけさえよければ一般的な園芸用土で問題ありません。
肥料:一般的な秋植え球根と同様、堆肥などを元肥で施し、生育期の春から地上部が枯れる時期までは、カリ系の液肥を追肥して球根を肥培させるとよいです。

【水やり】

・植え付け後は土壌が乾燥しないように、適度に水やりを行います。
・特に開花期は水切れさせないように注意しましょう。
・地上部が枯れる初夏〜秋にかけては、球根は地中で休眠しているので、水やりは控えめに乾燥気味に管理するとよいです。

【DATA】

■アヤメ科
■学 名:Ixia 
■ 主な花期:春~夏
■ 草 丈:25〜60cm (種によって異なる)
■ 耐寒性:中
■ 耐暑性:普通
■日 照:日向

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性質に合わせた植え方と組み合わせのポイント

イキシアの仲間は、日照と水はけのよい乾燥気味の土壌を好みます。日本では関東地方平野部以南の温暖地で、南向きの日当たりのよいカラッとした場所に植えるとよいでしょう。


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どの種も個性的でよく目立つ花を咲かせますので、花のキャラクターを生かして、色彩や季節の変化が少ないドライガーデンの植栽に織り交ぜて、鮮やかな花で季節の変化の演出としてプラスするのも効果的です。


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また、初夏以降に穂が出るグラス類の若葉とイキシアを組み合わせると、春にグラスの葉と風に揺れる鮮やかな花が組み合わさった、草原のような風景を作ることもできます。


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イキシアは色鮮やかな花を咲かせますが、チューリップのような人工的で単調な風景にはなりにくく、ナチュラリスティックな宿根草とも親和性が高いです。


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球根植物は、群で咲かせると植栽に馴染みますので、1カ所につき5球程度以上をまとめて植えると効果的です。また、まとめて植えた場所を数カ所に分散させて咲かせると、ナチュラルな雰囲気と個性的な花の印象が強まります。

では、ACID NATURE 乙庭注目の南アフリカ原産の秋植え球根植物を以下にご紹介します。