1997年8月31日、パリで起きた衝撃的な事故により、36歳という若さで亡くなったダイアナ元妃。新たに発見された書簡で、チャールズ皇太子（当時）がダイアナ元妃の逝去を受け、「耐え難い虚無感」とつづっていたことが明らかになった。マリ・クレール インターナショナルのアメリカ版デジタル記事よりお届け。
チャールズ皇太子（当時）は「非常に若い人」の死の後に続く「当惑と混乱」について論じていた。
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ダイアナ元妃の死後、チャールズ皇太子（当時）が書いた手紙が新たに発見され、彼の子どもたち（現ウィリアム皇太子とヘンリー王子）の母親が亡くなった直後の、現国王の心境が明らかになりつつある。
英紙『Daily Mail』によると、チャールズ国王は1997年、友人のPeter Houghton（ピーター・ホートン）に手紙を書き、元プリンセス・オブ・ウェールズであるダイアナ元妃の早すぎる死を受けて、「耐え難い空虚感」と表現し、心境をつづっていたという。
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最近、あるオークションで、2000ドル（約30万円）で落札されたその手紙には、チャールズ国王の「これほど若い人が、この世からいなくなることに伴う当惑と混乱」がつづられていた。
ダイアナ元妃は1997年8月31日、フランスのパリで恐ろしい自動車事故に遭い、亡くなった。2児の若い母親でもあったダイアナ元妃は、当時まだ36歳だった。
この手紙が書かれた当時、ホートン氏もまた耐え難い喪失感に襲われていた。そのことはチャールズ国王も手紙の中で言及しており、ダイアナ元妃の死をきっかけに理解が深まったようだ。
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チャールズ国王は、特定できない病気で“親愛なるリズ”（詳細は不明だが、チャールズ国王も親しかったホートン氏に関係する人物で、早逝したと報じられている ※編集部注）を失った彼の友人のために、「胸が張り裂けそうだ」とつづった。国王は、友人が感じていた「苦悩」を想像することができるようになったとし、その結果、「この状況を一変させる魔法のつえを振りたいと切望した」と付け加えた。
さらに、自身のキリスト教の信仰と、誰かが他界した後に何が起こると信じているかについて、彼の信仰がどのように影響しているのかを説明した。彼は「今は鏡におぼろに映ったものを見ているが、やがて対面することになる」という聖書の一説を引用さえした。
「“ピーター”に宛てたこの長文の手書きの手紙は、愛する人の死に際しての哀悼の意を表しています」と米ボストン、RRオークションの広報担当者は『Daily Mail』に語っている。「チャールズ国王がこの手紙を書いたのは、1997年8月にダイアナ元妃が悲劇的な死を遂げてからわずか数か月後だったため、当時は特に感情的になっていたと思われます」
3ページにわたる手書きの手紙は1997年12月8日付で、手渡しで届けるよう指示されていた。
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2020年のドキュメンタリー番組『The Queen and Prince Charles: Mother and Son』の中で、王室コメンテーターのヒンチンブルック子爵夫人Julie Montagu（ジュリー・モンタギュー）は、ダイアナ元妃の死が王室内での君主の役割を変えたと語っている。
「彼は必要な時に、本当に親としての役割を果たしました」と当時、モンタギュー夫人は語ったが、こう続けた。「私たちはダイアナ元妃が、（子どもたちを）ハグしたり、笑ったり、抱きしめたりしていたところを見ることができました。彼女の死後、それはまったく変わってしまいました」
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ヘンリー王子は母親が亡くなったとき、わずか12歳だったが、ドキュメンタリー『Diana, 7 Days』（2017年）の中で、「両親にとって最もつらいことのひとつは、もうひとりの親が亡くなったことを子どもに伝えることだ」と語っている。
「どうやってそれに対処するのか、私にはわかりません」と当時、彼は続けた。「（父は）私たちのそばにいてくれました。2人のうち1人残ったのが父でした。そして彼はベストを尽くし、確かに私たちを守り、世話をしようとしていました。でも父も同じように悲嘆に暮れていたのです」
translation & adaptation: Akiko Eguchi
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