中日が混戦セ・リーグのキーマンか。2024年8月29日の広島戦(バンテリン)で5-1と快勝。広島は巨人と入れ替わる形で首位から陥落した。

広島に強い中日

借金12を抱える中日だが、広島には強い。8月29日時点で、今季の対戦成績は11勝7敗1分。

この日の試合でも常に主導権を握っていた。

4回2死一塁で宇佐見真吾が先制の右越え2ランを放つと、1点差に迫られた6回1死二、三塁の好機で宇佐見が中犠飛を放った。8回は無死一塁から細川成也がバックスクリーン右に2ランで試合を決定づけた。

投げては先発の松葉貴大が5回3安打1失点ときっちり試合を作り、6回以降は小刻みな継投策で広島打線を無失点に抑えて逃げ切った。

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「試合終盤までにリードを奪わないと厳しい展開になる」

巨人に9勝12敗1分、阪神に7勝11敗3分と負け越しているが、試合内容を見ると接戦が多い。

他球団の関係者は

「中日が一番戦いにくいです。セットアッパーの清水達也、松山晋也、守護神のライデル・マルティネスと勝利の方程式がきっちり確立されているので、試合終盤までにリードを奪わないと厳しい展開になる。高橋宏斗が登板する試合は特に厳しい。日本球界でナンバー1の投手ですから。打線も広角に安打を打てる選手が多いので、いろいろな作戦を仕掛けられる。決して弱いチームではないですよ。中日戦の戦い方が優勝争いでカギを握ると思います」

と警戒を強める。

残り23試合で3位・阪神に7.5ゲーム差。CS進出は厳しい状況だが、借金を1日も早く完済すれば可能性が出てくる。ペナントレース終盤で意地を見せられるか。(中町顕吾)