洋菊が生まれた過程と種類
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ここでご紹介しているポットマムは洋菊の一種。洋菊は、日本で愛されていた園芸種が海を渡って西欧で品種改良された品種群です。その歴史や洋菊の種類について見ていきましょう。
洋菊が生まれた過程
菊は、もともとは中国が原産地で、8〜9世紀頃に日本にもたらされました。花の美しさから人々の心をつかんで愛される存在となり、江戸時代には品種改良も盛んに行われて幅広く普及。19世紀に育種された菊は、当時交流のあった西洋に渡り、特にイギリスで人気に火がつきました。現地でも品種改良が盛んに行われ、ヨーロッパではスプレーマムが、アメリカでポットマムが誕生。海外で品種改良された菊は、学名のChrysanthemum(クリサンセマム)から、語尾に「マム」とつくことが多くなっています。
洋菊の種類
西洋で品種改良された洋菊は、ポットマムのほかに、一つの茎から分枝してたくさんの花を咲かせるスプレーマム、庭植え用として作出され、鮮やかな花色とこんもりと咲く姿で人気が高いガーデンマムなども含まれています。いわば日本に里帰りしたともいえる洋菊ですが、日本での分類は曖昧で、本来は背丈が高くなるスプレーマムを、背丈を低く調整する矮化剤を使ってポットマムとして出荷されるケースも多いようです。その場合は2年目になると矮化剤の効果が切れて、背丈が高くなることもあります。
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ポットマムの名前の由来や花言葉
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「マム」とは菊のことで、学名である「Chrysanthemum(クリサンセマム)」を短縮してマムと呼ばれるようになりました。ポットマムという名前は、鉢植え(pot)の菊(mum)として名付けられたもので、作出したアメリカの種苗会社がポットマムという名称で販売されたことによります。一般的な菊の花言葉は、「高貴」「高尚」「高潔」などがありますが、洋菊には「あなたを愛しています」「清らかな愛」といった花言葉もあります。