ランタナに似た花

ヒメイワダレソウ

ヒメイワダレソウ(リッピアとも呼ばれます)は、クマツヅラ科イワダレソウ属の外来種で、グラウンドカバープランツとして植栽されることもある多年草。日本では「生態系被害防止外来種リスト」に掲載されているため、栽培の際には適切な管理が必要です。匍匐性の品種やコバノランタナに似ていますが、花が非常に小さく葉もやや小さいです。

クラピア


photo/3and garden

沖縄に自生するイワダレソウを品種改良した宿根草で、踏みつけにも耐える丈夫なグラウンドカバープランツとして人気です。ヒメイワダレソウは、タネが飛んで繁茂するのに対し、クラピアはタネをつくらないという特徴をもち、広がる範囲を人がコントロールすることができる環境に配慮した日本生まれの植物としても近年注目されています。よく似たヒメイワダレソウと同じく、花や葉が小さいです。

バーベナ


Kabar/Shutterstock.com

種類や品種によって葉の形がかなり違いがありますが、宿根性のバーベナ、花手毬シリーズなどの品種がよく似ています。花手毬は、ランタナにないカラフルな単色の花色があり、茎が木質化せず葉や茎が濃い緑色で柔らかい印象です。

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ランタナを植えてはいけないといわれる理由とは?


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ランタナは、じつのところ自生している熱帯地方では「植えてはいけない」といわれている植物なんです。こんなに可愛いのに、どうして!?

繁茂しすぎてしまう恐れがある

1つ目の理由は、ランタナが自生地では爆発的に繁殖し続けてしまうほど生命力が旺盛だということ。世界の侵略的外来種ワースト100に選ばれており、日本においては、生態系に被害を及ぼす恐れがある外来生物として、環境省が作成する「生態系被害防止外来種リスト」に掲載されており、小笠原や沖縄など、一部地域では野生化していると言われています。

日本でも年々温暖化が進んでいるため、自生地である熱帯地域で繁殖が問題になっているように、注意が必要になってくる可能性があります。

冬に霜が降りにくい関東南部の地域でも、こぼれ種で増えることが多くなっています。増えすぎないように花がら摘みをすると労力がかかり、繁茂しすぎないように剪定を繰り返すと開花数も減ってしまいます。近年はコンパクトで結実しない品種がよく流通するので、こうした品種を育てれば問題ないでしょう。

毒性がある

2つ目の理由は、ランタナのタネには「ランタナン」と呼ばれる毒が含まれていること。食べると、下痢や呼吸困難、最悪の場合は死に至る可能性もあります。幼い子どもがいる家庭では、口にすることのないよう注意しましょう。

トゲがあるので注意

「植えてはいけない」といわれるほどの理由ではないかもしれませんが、こぼれ種で増えたようなランタナには、茎や葉に細かなトゲがある場合があり、素手で触ると痛みを感じる恐れがあります。手入れをする際にはガーデニンググローブを着用するか、一般的に流通しているトゲのない品種を育てるとよいでしょう。