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●創業100年を迎える焼酎メーカー『眞露(JINRO)』から、新しいティーカクテル「JINCHA」がクラウドファンディングサイト・Makuakeに登場。「スナックJINCHA」で体験してきました。
焼酎メーカー『眞露』の「JINRO」と言えば、スナックや居酒屋、バーなどで見ないところはないほどポピュラーな焼酎ですよね。創業100年を迎えるという記念すべき年に、新しい提案として、ティーカクテルのための割り材「JINCHA」を8月22日よりMakuakeで数量限定販売をスタートしました。
「夜のスナック」がテーマ。「スナックJINCHA」で一足早く体験
「緑茶とレモングラス」、「ゆずと山椒ソーダ」、「ルイボスとシナモン」
「JINCHA」は、夜のスナックをコンセプトに、カクテルの新ジャンル・ミクソロジーにならった“自由で新しい本格ティーフレーバー”。特徴は、甘みがないという点。すっきりとした焼酎専用の割り材として提案しています。
開発の背景には、「JINRO」が1979年の初上陸以降、スナックに欠かせないボトルの一つとなり、日本のスナック文化とともに浸透してきた歴史があることが挙げられます。全盛期には30万件あったスナックも、現在は10万件(コロナ禍以前の数字)にまで落ち、経営者の高齢化なども考えると今後も落ちこむことが予想されます。
「JINRO」のマーケティング部 部長の三瀬さんは、「店舗は減少しているが、若い人がスナックに注目し、スナ女という言葉も出てきています。我々もスナックに育てていただいた部分もあるので何かできるのではないか」と、夜のスナックをテーマにした「JINCHA」を通して、スナック文化を多くの世代に届けたいと語っています。
ところで、スナックに行ったことがある人はどのくらいいるのでしょうか?
昨今、25歳~34歳の世代の接触率が上昇していると言われていますが、スナックは一見さんお断りだったり、常連さんのコミュニティーがあったり、なかなか新規参入者へのハードルの高さを感じますよね。
通称「板チョコ」と呼ぶスナック特有の“扉”(画像はイメージ)
行ってみたいけど門前払いされたら……。そんな悩めるスナックビギナーに向けに、スナックツアーの開催や、オンラインスナックの開始など、スナック文化を守り盛り上げているのが、『オンラインスナック横丁文化株式会社』の五十嵐真由子さんです。
左からNanaさん、三瀬さん、五十嵐さん
「スナックの入りづらいイメージ、わかります。でも今は、初めてのお客さんでもウェルカムというお店が多いですよ」と五十嵐さん。「JINCHA」カクテルをいただきながら、スナックの基本から楽しみ方を伝授していただきました。
実は誰でもウェルカム!日本の文化の一つ「スナック」の楽しみ方
「緑茶とレモングラス」は、『JINRO』など焼酎と3:1で割るのがおすすめ
まずはスナックの基本から。
「スナックは飲食業態ですから、カウンターにママがいて、7人くらいのお客さんを一人で回すのが基本です。お酒や小料理を提供したり、カラオケをしたり。バーとどう違うの? とよく聞かれますが、バーはお酒を楽しむ場所で、一人で静かに過ごしたり、お連れの方とだけ会話したり。一方で、スナックはママやたまたま隣に座った人とトークを楽しんだり、カラオケしたり、みんなで盛り上がるのが特徴です」(五十嵐さん)
スナックの楽しみは、トークにアリ。会話の共通点を見つけやすくするため、昨今は「ゴルフスナック」や「うどんスナック」、「婚活スナック」など、コンセプトを持たせたスナックも人気だとか。初めてでも入りやすいスナックは年々、増えてきているようです。
とはいえ、あの昭和漂う“ザ・スナック”も体験してみたいですよね。しかし、他の飲食店のように口コミサイトに掲載されるわけではなく、レビューサイトもほとんどない中、どのようにお店を判断すればよいのでしょうか?
おすすめスナックの見つけ方。看板の名前がポイント!?
看板と店名で店の雰囲気をうかがえるヒントが隠されています
「看板と店名にオリジナリティを見つけられます。ママの名前や苗字で明朝体の看板は、70代、80代のベテランママが多いですね。話を聞いて欲しい時におすすめ。『ライムライト』などカタカナ表記なら50代くらいのバブル期を謳歌したイケイケのママ。20代30代の若いママは、昭和レトロな店名でもデザイン性のある看板が特徴です」(五十嵐さん)
そこで、店名と看板をしっかり見ることの重要性を痛感する失敗談も教えてもらいました。
「名古屋のとあるスナックビルにいったら、『女性は入れないのよ!』ってドアをしめられてしまって……。そのスナックの店名をみたら、『スナック押忍』とか『スナック坊主』と書いてあってそういうことかと(笑」」(五十嵐さん)
たかが看板、されど店名。スナックは逃げていきませんので、入店前によく観察してから入店を考えましょう。
極めつけは、「耳を澄ます」という戦法。あの入りにくい分厚い板チョコドアに張り付き、漏れてくる会話の声、カラオケの音を聞いて、「ここなら入れそうだ」と探るのも手だとか。(はたから見た姿はあまり想像したくはないですが、笑)
アメリカ駐在から「スナックのママになる」と帰国を決めたNanaさんに作っていただきました [食楽web]
トークに花が咲いたところで、2杯目に味わったのは「ゆずと山椒ソーダ」。先程の「緑茶とレモングラス」に比べると、ひりっとした山椒のスパイシーさとゆずの華やかな香りが広がります。後味に爽快感があるので、中華料理やマヨネーズなどこってり系の料理と合わせて飲みたくなりました。
ちなみに「ゆずと山椒ソーダ」のように変化球どころのスナックはあるの? と聞いてみると、野毛にある「説教スナック」や新宿の「女優スナック」なども人気があるそう。
「説教スナックは特に女性に人気で、家族や友人には相談できない悩みをママに聞いてもらって、あんた! と叱られて泣く。最後はママに励まされ、ほかのお客さんとも共通の話題で愚痴を言い合ってね。これがハマるんですね~」(五十嵐さん)
なるほど。スナックにはカタルシス的な要素もあると。だんだんスナックの楽しみ方を掴めてきた気がします。
昔ながらのカラオケのあるスナックでは、持ちネタとしてカラオケの十八番を用意しておくと安心。「私はさくらまやちゃんの『大漁まつり』。これを歌えば必ず盛り上がります。あと、最後はみんなで『サライ』を歌って盛り上がるのもテッパンです」(五十嵐さん)
自分も気持ちよく歌う、かつ、その場にいるみんなで盛りあがる曲を一つ用意しておくと良さそうですね。
最後はしっぽりとデザートのような「ルイボスとシナモン」でシメ
このブロック型のチョコレートが懐かしい~! スナックでも定番の乾き物とのこと。3杯目の「ルイボスとシナモン」は、シナモンの香りがしっかりきいていますが、割り材そのものは甘くないという絶妙さ。チョコレートと一緒に食べると、デザートカクテルみたいになるのです。
「チョコレートってウイスキーのイメージですけど、焼酎とも合いますね」と男性にも高評価でした。
デザインはイラストレーターの赤│akaさんが手掛けています
「JINRO」などの焼酎と「JINCHA」を3:1の割合で割れば、簡単にカクテルが作れますし、甘さゼロですっきり酔えるのも今っぽいテイストでした。
ストレートでも飲めるそうで、「緑茶とレモングラス」や「ゆずと山椒ソーダ」は仕事の合間にリフレッシュしたい時にもおすすめとのこと。Makuake限定販売ですので、気になる方はぜひチェックしてみてください。
(撮影・文◎亀井亜衣子)
●DATA
JINCHA