果物栽培は手入れが肝心


今年我が家で収穫したスイカ。

今年は、日本に来て初めてスイカ栽培に挑戦しました。普通の品種1株と、小玉品種1株です。どちらも1つずつスイカがなりましたが、普通の品種は5kg近くとずっしり重く、小玉スイカはたったの700g。味はどちらもとてもおいしかったです。

さて、このスイカを収穫しようとしたときのこと。そのすぐ下に大きなアリの巣があることに気づきました。おそらく、スイカを狙っていたのでしょう。実のすぐそばに巣がありましたから、賢いことです。幸い、収穫前に気づくことができたので、被害はありませんでした。

我が家のガーデンにおいて、アリは果実や野菜の天敵です。今年は収穫の遅れたトマトもいくつか食べられてしまいました。しかし、一番被害を受けたのは、じつは先に紹介したイチジク。2週間ほど留守にしたため、熟しても収穫する人がおらず、帰ってきたときにはすでに実がはじけてしまい、アリたちが群がっていました。1つだけまだ熟していない実が残っていたので、なんとか味見はできそうです。

この残念な出来事に改めて感じたのは、庭は毎日手入れが必要で、何事も当たり前と思ってはいけないということ。この季節、日本には台風が次々にやってきて大雨をもたらします。庭の大切な宝物が傷ついてしまわないよう、よく注意して早めに対策をしましょう。


真っ赤なスイカは味もバッチリ!

それでも、今年は家族や友人とスイカを楽しむことができました。大きなスイカで、味もよかったので、1人で食べるのではなくスイカパーティーを開くことにしたのです。イチジクについては残念でしたが、また来年のお楽しみとしましょう。何事もあきらめず、再挑戦することが大切なのです。

Credit

文&写真(クレジット記載以外) / Elfriede Fuji-Zellner
– ガーデナー –


エルフリーデ・フジ・ツェルナー/南ドイツ、バイエルン出身。幼い頃から豊かな自然や動物に囲まれて育つ。プロのガーデナーを志してドイツで“Technician in Horticulture(園芸技術者)”の学位を取得。ベルギー、スイス、アメリカ、日本など、各国で経験を積む。日本原産の植物や日本庭園の魅力に惹かれて20年以上前に日本に移り住み、現在は神奈川県にて暮らしている。ガーデニングや植物、自然を通じたコミュニケーションが大好きで、子供向けにガーデニングワークショップやスクールガーデンサークルなどで活動中。

Photo/ Friedrich Strauss Gartenbildagentur/Stockfood



まとめ / 3and garden



スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。