3.浴室ドアの種類・選び方のポイント

浴室ドアは、次の3種類があります。

開き戸

折れ戸

引き戸

それぞれの特徴や選び方のポイントを紹介します。

3-1 開き戸

開き戸は扉が弧を描くように、前後に開閉するタイプです。レバータイプであれば、力がなくても開閉できることがメリットです。

一方、ドアが開く側に開閉スペースが必要になり、障害物があると開閉できなくなることも。浴室のスペースが狭い場合は、折れ戸を検討することをおすすめします。

3-2 折れ戸

折れ戸は、扉を折り畳むことで開くタイプの扉を指します。狭いスペースで開閉できるため、浴室が狭いときにはおすすめです。

一方折れ戸は、開閉にはある程度の力が必要になり、小さな子どもや高齢者には開閉が難しい場合があります。また構造が複雑なので故障しやすく、掃除もしにくい点がデメリットです。

3-3 引き戸

引き戸は、扉をスライドさせることで開閉させる扉です。前後に開閉スペースが不要となり、浴室や脱衣洗面所の空間を有効活用できることがメリットです。

また少ない力で開閉でき、広い開口部をつくりやすいので、バリアフリーやユニバーサルデザインにしたいとき検討するとよいでしょう。

一方、引き戸は扉の引き込みスペースが必要になるためコストがかかり、またレール部分に汚れがたまりやすいことがデメリットです。

<浴室ドアの種類別 メリット・デメリット比較>

メリット
デメリット

開き戸

レバータイプは力がなくても開閉できる

開閉スペースが必要

  • 入浴中に倒れたときなどに、ドアが開かなくなることがある

    (ドアの開閉の向きによる)
  • 折れ戸

    開閉スペースがコンパクト

    ドア自体が薄いため、開けても入口が狭くなりにくい

    チャイルドロック付きの商品も

    故障しやすい構造

    開閉にはある程度の力が必要

    掃除しにくい

    引き戸

    開閉スペースが不要で脱衣所・浴室空間を有効活用できる

    開口部分が広い

    少ない力で開閉できる

    レール部分に汚れが溜まりやすい

    ドアの引き込みスペースが必要でコストが高め

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    4.浴室ドア交換の費用を抑える方法

    浴室ドアを交換する費用を抑える方法を、3つ紹介します。

    4-1 コストが低い工法を選ぶ

    「浴室ドアを交換する4つの方法と費用の目安」で解説したように、浴室ドア交換の方法は4つあり、工事規模が大きくなるほどかかる費用が高くなります。

    費用を抑えたい場合は、まずはドアだけを交換できるか確認し、すでに在庫がないならアタッチメント工法やカバー工法を検討するとよいでしょう。

    4-2 介護保険や自治体の補助金を利用する

    世帯に要支援・要介護者がいる場合の浴室ドアの交換は、介護保険の「住宅改修」の補助金や、自治体の補助金を利用して費用を抑えられる可能性があります。

    介護保険では、要介護者等が介護目的の住宅改修をおこなうときに、最大18万円の補助金を支給しています。補助金支給の対象となる住宅改修の工事には、手すりの設置や段差の解消のほか、引き戸などへのドアの交換も含まれているので、浴室リフォームでも使えます。

    また、自治体によってはリフォームの補助金を利用できるケースもあります。たとえばさいたま市では、介護予防高齢者住環境改善支援事業として、住宅改修をおこなう高齢者に一定の条件下で補助金を支給しており、「引き戸などへの扉の取替え」も対象です。

    自治体が補助金制度を提供しているかどうかや、また提供している場合でもそれぞれ要件は異なるため、まずはお住まいの自治体に確認しているとよいでしょう。

    介護リフォームで使える補助金は2種類!どんな工事が対象?申請方法は?

    【2024年度】お風呂リフォームで使える補助金は4種類!申請方法も解説

    4-3 相見積りをとる

    浴室の扉交換で費用を抑えたい場合、複数のリフォーム業者から相見積りをする方法も効果的です。浴室の扉交換リフォームに定価はないため、3~4社を目安に見積りをもらえば、大体の相場を把握できるので比較しやすくなります。

    なお見積りを依頼する場合は、浴室リフォームが得意な業者を選ぶのがおすすめです。たとえ費用が安くても、浴室リフォームに慣れていない業者が施工すると、水漏れが発生するなどあとでトラブルになるリスクがあるため避けましょう。