アネモネ
Anemone coronaria:キンポウゲ科イチリンソウ属アネモネ種


Anemone coronaria ‘Sylphide’ Photo/Ghislain118 [CC BY-SA 3.0 via Wikimedia Commons]

アネモネについては、ヨーロッパ南部(地中海沿岸地域)を中心に100種ほどの原種が知られています。

現在市場に多く出回っているのは、アネモネ・コロナリア(A. coronaria)を交配親とした、大輪・多弁となるものです。

原種として一般的なのは、アネモネ・ホルテンシス(Anemone hortensis)、アネモネ・パボニナ(A. pavonina)、これらの交雑によりできたとされるアネモネ・フルゲンス(A.×fulgens)、さらにフルゲンスの交雑により生まれたアネモネ・コロナリア(A. coronaria)などです。

アネモネというと、市場に出回っているものは大輪・多弁のものがほとんどでしたが、最近、パボニナ系やフルゲンス系のシングル咲きのものも出回るようになりました。高温多湿にもよく耐える丈夫さが魅力です。草丈も30cmに満たないことが多く、控えめで清楚な印象を受けます。


アネモネ・フルゲンスの白花。Photo/田中敏夫

フルゲンスには白の他、ピンク、ラベンダー、パープル、赤など多くの花色があるのですが、個人的に青いしべとのコントラストが美しい白花が気に入っています。

また、フルゲンスと同様に、堀り上げて過湿を避けるなど夏越しに注意すれば毎年開花する、青花・菊咲きのブランダ種(A. blanda)‘ブルーシェイド/Blue Shade’を取り入れてみるのも、変化が出て楽しいかもしれません。


Lancan/Shutterstock.com

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スイセン
Narcissus:ヒガンバナ科スイセン属

スイセンは、チューリップとともに春咲き球根の代表格。原種は30種ほどですが、園芸種は優に一万を超えるという一大グループです。

原種の系列から分類されたり、また八重咲き、ラッパ形、トリアンドロス(下向き)形などの花形で分類されたりします。多くの園芸種は4月頃に開花しますが、ここでは3月頃から開花する早咲き品種を3種だけ写真でご紹介しましょう。

ペチコート・スイセン(Narcissus bulbocodium)


peganum from Small Dole, England [CC BY-SA 2.0 via Wikimedia Commons]

寒咲き日本スイセン(Narcissus tazetta var. chinensis)


Photo/Dnssgh at Chinese Wikipedia [Public domain via Wikimedia Commons]

黄房スイセン(Narcissus jonquilla)


Photo/David J. Stang [CC BY-SA 4.0 via Wikimedia Commons]