画像はイメージ(Flicker/ MIKI Yoshihito )
昨今の多様な性表現やジェンダーに対する理解が広がる中で、学校教育における影響が議論されることが増えています。
【動画】フロリダ州の学校図書館で禁止が決まった日本のBL漫画
アメリカ・フロリダ州ブレバード公立学校委員会は2024年8月27日の委員会会議で、ボーイズラブ漫画『佐々木と宮野』 第1巻を学区の学校図書館から禁止する決議に達しました。
アメリカの学校で日本のBL漫画が禁止に
フロリダ州では基本的に、学校図書に漫画を置くことは規則違反ではありません。
しかし、内容などに問題があると判断された漫画や本については、協議会によって今後設置するか否か決議されています。
今回協議の中にあがった作品は、漫画家・春園ショウさんの「佐々木と宮野」。
これは、男子高校生の佐々木と宮野の友情が徐々に恋愛関係に発展するという作品です。
シリアスとコメディがバランスよく織り込まれた内容で、アニメ化された人気作でもあります。
委員会の1人からは同作品について「恋愛関係に焦点をあてた作品で、生徒に提供する最高のものではない」と言及。
また別の委員からは、「英語に翻訳されているものの、日本語の漫画形式(右から左に読む)が混乱を招く」とも指摘を受けました。
一方で、「漫画を置くこと自体違法ではないため、存続させるべきでは」という意見も出ていました。
しかし、多数決の結果、「佐々木と宮野」は図書から削除することが決定。
この結果を受けて世間からは、「禁止は時代錯誤」と決議を残念とする意見や「事態は悪化している。決定してよかった」と安堵するコメントなどさまざまな反応がありました。
多様な価値観と教育現場における表現の自由のバランスをどのように取るべきかを改めて考えさせられますね。