料理を作ることは、私のストレス発散方法の1つ。いろいろな調味料を使うという本格的なものではありませんが、食材の良さを生かして作ることを心掛けています。そんな料理好きの私が、ひょんなことから習い始めた「薬膳教室」。最近はそのおもしろさに気付いてすっかりハマり、日常的に取り入れています。「薬膳」のおもしろさについて紹介します。

「薬膳」で中国四千年の歴史を感じる



同僚の誘いでオンラインの薬膳を習い始めました。最初から興味があったわけではなく、なんとなく話の流れから「月2回ならやります!」と言ってしまった感じのスタート。薬膳とは何かも知らず、高麗人参やしょうが、桂皮など独特な味の生薬を使った料理を作るのだと勘違いしていました。

薬膳とは、体の調子に耳を傾け、感じる不調に合わせて日常の食事をバランス良くとること。薬膳の知識を深めるため、先生の話を聞きながら約2時間過ごします。体を温める食材や冷やす食材、胃に良い食べ物、肝臓に良い食べ物、さまざまな食材を知り、自身の体調に合わせてバランス良くとることを意識するのが大切だと教わったのです。

中医学の考え方にも触れることができ、数値で表すことのできない中国四千年の歴史をひしひしと感じます。

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旬の物を食べるのは理にかなっていた



まず、今ではあまり意識されない食材の「旬」について学びました。冬に旬のかぼちゃやみかんは体を温める食材、夏が旬のトマトやきゅうりは体を冷やす食材に分類されます。だからこそ、その季節に食べることに意味があるという話も聞きました。

昔から日常で何げなくしていることが、実は体にとても良いことだと再認識する部分が多々あります。夏にきゅうりやトマトを食べることも、冬に白菜を温めて食べることも、季節を乗り切るため理にかなっているのです。

さまざまな話を聞く中で、なんとなく耳にした話が出てくるな……と感じます。よく考えてみると昔、祖母が言っていたことがよく出てくることに気付きました。梨が大好きな私が妊娠中に「妊婦は梨を食べたらダメ」と言われたこと、風邪を引き、喉が痛いといえば長ねぎを喉に巻かれたこと、発熱すれば焼いた梅干しを熱いお湯に入れて飲まされたことなどを思い出したのです。

例えば梨は体を冷やす食べ物で、特に妊婦は食べ過ぎに注意が必要な食材です。長ねぎは喉を、梅干しは体を温める食材でした。薬膳は昔の人が自然と身につけて、多くの人により語り継がれてきた知識なのでしょう。