今日はもっぷの子ねこの頃のおはなしをするね。
もっぷは、地域ねことして暮らしているオスの黒猫さんが、どこからかくわえて連れてきた子ねこでした。黒ねこさんはひとりぼっちの小さなもっぷを、どこかで見つけて放っておけず、誰かに託そうと連れてきてくれたんだと思うの。そして、地域ねこさんをお世話している方に保護してもらえました。生後、約1か月くらいのときのこと。保護してもらったときは、ねこ風邪をひいていて、おめめはしょぼしょぼだったけど元気いっぱい。357gの、小さな小さな綿埃のような女の子だったの。
保護主さんのおうちでは、お姉さんやお兄さんがたくさんいて、甘えんぼうのもっぷは、みんなにいっぱいかわいがってもらったのよ。
保護主さんのおうちでは、「もふちゃん」って呼ばれていたの。
もっぷはおトイレがなかなかうまく覚えられなくて、失敗ばかり。いろんなトイレやねこ砂を用意してくれて、おトイレトレーニングをがんばったんだけどね。おしっこはトイレでできるのに、うんちはできないの……。この頃、里親募集サイトを通して、今の飼い主と出会いました。かいぬしは「おトイレがうまくできなくてもいいよ。うちの子になってください」って、言ってくれたの。
そして2015年7月27日、かいぬしとくる兄の家族になりました。名前もくる兄と同じ3文字にしたかったかいぬしは、「もっぷ」と「もうふ」で迷っていたけれど、顔を見た瞬間に「もっぷ」って呼んでいたんですって。ぷぷぷ……。もっぷの子ねこの頃のおはなしでした。
もっぷ もっぷ
わたしの名前はもっぷ。東京下町・ストリート出身の9歳。体重2.6kgと小柄ながら、天真爛漫な女の子です。チャームポイントは、綿埃のような薄ぼんやりした毛色と、短いぽんぽんしっぽ。まじめな兄貴分くるりを日々からかいながら、そこそこ仲良く生活中。本誌2024年10月号にて、わたなべとしふみさんによるもっぷの紹介イラストを掲載しています。